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【自分の家紋知ってる? 你知道自己的家紋嗎?】約80,000位日本人的問卷調查結果

こんにちは、着物コーディネーターさとです。

SNSを通してアジアを中心に海外の方々と交流し、
最近になって、家紋は日本特有の文化だと気が付きました。
(実は、これまでは意識した事がなかったです。)
それがきっかけに興味を持ち、
Twitterで「どのくらいの日本人が自分の家紋を知っているか?」というアンケートを実施しました。

大家好,我是和服配搭師Sato。
向來透過社交媒體跟亞洲為主的外國朋友進行交流,
最近突然對於日本獨有的家紋文化產生了興趣。

其實直至目前為止一直沒有意識到這回事,
但亦因為這個機會突然有興趣所以在Twitter做了一個問卷調查,
想看看有幾多日本人對自己的家紋有認識。

【家紋とは何か? 家紋是什麼?】
家紋とは、各家庭に受け継がれた、その家を象徴する紋章です。
ヨーロッパ諸国では貴族や領主しか紋章を持たないと聞きました。
しかし、日本では一般庶民にも家紋が受け継がれています。
家紋の発祥や成り立ちは、アンケート結果の後に解説します。

家紋是各家庭從祖先繼承得到的、象徴家庭的一個紋章。
我有聽說過歐洲各國以前除了貴族以及領主普通人是沒有紋章,
但在日本普通的平民都會有繼承家紋這種傳統。

至於家紋的起源以及成立經過,
請容許我在問卷調查結果之後為大家一一解說。



【現在、どのくらいの日本人が自分の家紋を知っているのか? 現在還有幾多日本人知道自己的家紋?】

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票数は8万票近く。RTは8000件を超えました。
反響が大きく、私もビックリしました。

結果は以下の通りです。
自分の家紋を知っている 43.8%
家族に聞けば分かる 19.4%
知らない 36.1%
その他 0.7%

這次的問卷調查總共有約80000人參加,轉發亦有8000次。
能夠有這麼大的迴響我本人也是很震驚的。

結果如下:
知道自己的家紋 43.8%
問家人的話就知道 19.4%
不知道 36.1%
其他 0.7%



【「その他」の回答で分かった日本社会の多様性 回答「其他」反而看到日本社會的多樣性!】

アンケートに寄せられたコメントで、
家紋の継承については地域性や家庭環境などが強く反映されている、という事が分かりました。

在問卷調查附帶的意見欄目裏面,
我們得知家紋的繼承跟地域以及家庭環境有強烈的關係。

家庭の事情
・親や祖父母と離れて暮らし、他界して継承できない場合もある
・家紋を持たないと回答した人もいた
・家紋があることは覚えているが、どんなデザインだったか覚えていない人もいた
・結婚相手の男性が知らず、現在の家紋がわからない人もいた
・自分が筆頭の戸籍を作る際、新しく家紋を作った人もいる

家庭事情
・跟家人或者祖父母分開居住,過身後無法得知
・亦有人回答真的沒有家紋
・家紋的確存在但已經記不起是什麼樣子
・結婚對象的男性不知道,作為嫁入的女性自然也不知道
・當自己成為一家之主的時候重新製作家紋的情況亦有發生


地域性

・北海道はアイヌ民族がルーツの人も多く、家紋がない家がある
・開墾などで本州から北海道に移住し、家紋が分からなくなった人もいる
・沖縄は琉球民族がルーツの人が多く、家紋がない家もある
・琉球民族は王族のみ家紋があったので、王族に近い家系の人は家紋がある

地域性
・北海道的愛奴民族一般沒有家紋
・開墾北海道的本週居民離開自己的土地後失去了家紋
・沖繩的琉球民族一般沒有家紋
・琉球民族只有皇族有家紋,只有皇親國戚才有家紋


文化・習慣

・女紋と呼ばれる、女系の親族に受け継ぐ家紋がある。
・女紋と家の家紋、どちらも持つ人がいる
ちなみに、女紋と実家の家紋は異なります。
調べてみたところ、近畿地方を中心とした習慣のようです。

文化・習慣
・一般來說被稱為「女紋」,女系家族繼承家紋的情況亦有發生
・有些家庭同時會有女紋和家紋。

稍為調查過後發現這是近畿地方為中心的習慣。


以上がアンケート結果です。
家庭環境や地域性と深く関係しているのが分かりますよね?
時代と共に変化する日本人の暮らしと、家紋の継承には
とても深い関係がありました。

以上是問卷調查的結果。
家庭環境和地域性的深遠關係是不是能夠理解到呢?
和時代並進一起變化的日本人生活,與家紋的繼承也有很大的關係


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【現在の家紋の用途 
現在家紋的用途
家紋は自分の「家」の象徴です。
墓石に彫刻したり、人生の節目に、家紋が付いた着物を着たり、
子供の成長を祝う節句人形に付けたりします。
しかし、※核家族化や「家」という考え方が、時代と共に薄れてきています。
(※核家族=夫婦と子供で構成される家族。日本では1960年代以降、祖父母・夫婦・孫の三世帯で住む家が激減しました。)
それによって、上記の習慣も廃れ始めていて、家紋を認知する機会も減少傾向にあります。
「知らない」「わからない」等の回答の理由の多くは、これのようです。

家紋是自己的「家」的象徵。
無論是雕刻在墓碑、在人生的重大節目、穿着有家紋的和服、祝賀小朋友成長的女兒節娃娃等等都會有家紋。

只不過隨着「核家族」(60年代之後出現的只有父母以及子女的小型家庭)的出現,「家」這個觀念也變得越來越薄弱了。

因此對於各種的習慣以及家紋的傳承自然也就慢慢消失⋯⋯⋯


【家紋の継承方法の多様性 家紋繼承的多樣性
家紋には、「戸籍」や「血族」の考え方が強く反映されています。
「家」に所属するうちはその家の家紋を使います。
結婚などでその家から独立したら、
別の家紋を作ったり、実家の家紋を受け継いだり、結婚相手の家紋を使います。
京都や大阪は商家が多く、婿を取る習慣があるので、女性が家紋を受け継ぐ習慣があるそうです。
受け継ぎ方のパターンは地域や各家庭によって違いがあります。
上記で紹介した以外の受け継ぎ方もあるかもしれません。

家紋能夠強烈反映「戶籍」和「血統」,因為屬於這個家庭,所以使用這家紋。
一旦結婚或者離開這個家庭,就要製作新的家紋,又或者繼承娘家家紋、使用結婚對象家紋。
京都和大阪有很多大商家,由於有入贅女婿的習慣所以亦有使用女性家家紋的傳統。
傳承的方式因應不同地域以及家庭有各種不同,除了以上介紹的可能還有各種方法呢。


【時代と共に変化する家紋の存在 與時並進共同變化的家紋】

※家紋の起源や歴史には諸説ありますが、代表的なものを紹介します。 

  家紋的起源和歷史眾說紛紜,以下選取比較有代表性的說明。

家紋は平安時代の貴族が発祥です。
豪華な物の所有者が自分だと示すために、家紋を使いました。
その後、戦乱の時代になり、武士が活躍します。
武士は、自分の功績をアピールするために家紋を使いました。
戦国時代には、同族同士も戦う事も増えたから、デザインが多様化します。
江戸時代になると、戦がほとんどなくなり、家紋は名刺のような存在になります。
名字のない農民も使用できたので、広く浸透しました。

家紋是平安時代貴族之間興起的東西。
在豪華的物品上面為了表示自己是持有人,所以開始使用家紋。
之後由於戰亂頻繁,來到了武士活躍的年代。
武士為了彰顯自己的功績,所以使用家紋。
到了戰國,即使是同一個家族之間亦有很多紛爭,家紋的設計亦逐漸變得多樣化。

到了江戶時代雖然戰爭大致上是平息了,
但家紋卻變成了顯現自己身份的名片一樣的存在。
即使是沒有名字的農民也可以使用自己家庭的家紋,
廣泛滲透入日常生活的每一個細節。

明治〜昭和時代には、戦争戦争などで混乱の時代もありました。
しかし、家紋には発祥からずっと法的拘束力が無く、
自由に決めたり、デザインを変えても良かったので、途切れずに受け継がれたようです。
(例外として、天皇家と徳川幕府の家紋の使用は禁じられました。) 

明治〜昭和時代,的確有一段時間戰爭頻繁。但是
家紋本來就沒有法律效力,可以自由決定,也可以隨時改變設計,
所以在混亂的時勢之中失去了家紋的情況也是存在的。

不過在這裏要提醒大家:天皇家和德川幕府的家紋是例外,不能隨便使用的!


ちなみに、伝統的な家紋は著作権が発生していないので、
家紋のフリーサイトもあります。
商標登録済みの家紋もあるので、ビジネスに利用する際は注意が必要です。

另外雖然傳統的家紋並沒有什麼版權,還有一些免費的家紋網站。
但有一些已經被商標登陸註冊的家紋可不能隨便任意使用!
尤其是商業相關的話更加要留意版權問題。





以上がこのアンケートをまとめた結果になります。
いかがでしたか?
家紋は「家父長制」「男尊女卑」などに代表される、古い考えが基盤です。
西洋化した生活様式や、個人の自由を尊重する現代社会には合っていないのかもしれません。

以上就是問卷調查歸納出來的結果,大家有什麼看法呢?

家紋是代表古代「家父長制」「男尊女卑」的其中一個磐石。
跟西洋化的生活模式、尊重個人自由的現代社會似乎並不怎麼配搭。


家紋の継承を通して、日本社会のこれからの事を考える機会になりました。
私にこの機会を下さった皆さんに感謝いたします。
また、アンケートに協力してくださった皆様、本当にありがとうございました。

我也是透過家紋繼承,得到了反思日本社會一直以來的各種事情。
最後向各位曾經幫忙填問卷的網上朋友們致以衷心的感謝。

翻訳:Kiri Chloe Wong


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