外資系企業で海外のエリート人材と働いてきた話

どうも、関東地方のどこかのメーカーで機械設計エンジニアとして働いている佐藤(偽名)です。
今回の記事では、私が外資系企業で海外のエリート人材と一緒に働いてきた経験や、そこで学んだ教訓について語っていきます!

私にはもともとグローバル企業の第一線で活躍して世の中に貢献したいという野心がありました。
そうした思いから2016年に大学院を修了後、アメリカに本社を置くコングロマリットの自動車部品部門に新卒入社し、2年目から海外人材との共同プロジェクトに参加してきました。
今では転職して、数年前に米系外資に買収された産業機械メーカーで働いています。現職でも相変わらず海外人材と協力してプロジェクトを進めています。
上記のいずれも本社は大企業であったため、当地でエリートと呼ばれている人たちと一緒に働く機会が多かったです。
こうした経験から、自分なりにグローバル人材として本当に必要な能力やメンタリティを学び取ってきましたので、それについて執筆していきます!

この記事のトピック 
1. そもそもグローバル人材とは?
2. 英語力以上に大切な要素
3. 絶対に欠けてはいけないメンタリティ
4. 排他的な人や不寛容な人はグローバル人材に向いていない

そもそもグローバル人材とは?

グローバル人材の育成の重要さが叫ばれて久しい昨今ですが、そもそもグローバル人材の定義とは何なのでしょうか?
文部科学省によると、「世界的な競争と共生が進む現代社会において、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などを持った人間」と定義されています。

そしてグローバル人材には以下の3要素が求められると言われています。
(1) 語学力・コミュニケーション能力
(2) 主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感
(3) 異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティ
一言でまとめると、価値観やバックグラウンドの異なる人材と働いていく中でも自ら相手に歩み寄っていける人材こそがグローバル人材であると言えるわけです。

英語力以上に大切な要素

グローバル人材と聞くと、英語をバリバリ使って仕事をこなしていく人というイメージがあると思いますし、私もそれは概ね正しいと思います。
しかし、それ以上に大切な要素は"論理的思考力"と"柔軟性"と"ストレス耐性"であると考えています。

まずは論理的思考力は全ての根幹になっていると言っても過言ではありません。ていうか"論理的思考力が低い"というのは、"問題解決能力もプレゼン力も提案力も低い"という事を意味します
グローバル人材うんぬん以前に、論理的思考力は頭脳労働者には必ずと言って良いほどに必須の能力なのではないでしょうか?

次に柔軟性とは、急なトラブルや変化が起きても、物事を解決していける機転の利きやすさを指しています。
とりわけ海外人材と働いていると数か月の納期遅れは日常茶飯事ですし、担当者が重要な情報を抱えたまま退職する事も頻繁に発生します
そんな環境ですので、不測の事態に対する解決策を考えていく多角的な思考や積極的な姿勢が求められます。既存の方法論にこだわりすぎる頑固な人や指示待ち人間には到底務まりません
それに本当に自分が悪くなくても責められる事も多いですし、ストレス耐性が無ければ間違いなく潰れてしまいます。

絶対に欠けてはいけないメンタリティ

先述の話から察した方もいるかもしれませんが、私がグローバル企業で海外のエリート人材と一緒に働いていく中で品質不良や納期遅れに散々振り回されてきましたし、それによって上司からも他部署からも責められ続けてメンタルを削られ続けてきました
それによって海外人材と一緒に働く事に嫌気が差したことは何回もありましたが、そうした事態が起こっても彼らを責めずに一緒に解決策を模索していくよう心掛けていました。

私はグローバル人材にとって最も大切な事は何かと聞かれたときに必ず「相手を尊重すること」と即答しています。
逆に、最もグローバル人材に向いていない人はどんな人かを聞かれたら「人と違うという事を悪だと考える人」と間違いなく即答します。
国籍やバックグラウンドが異なれば価値観も異なるのは当然ですし、それをまずは相手を無条件に受け入れた上でどうするかを考えるのがグローバル人材の役割であると今では理解しているからです。
そして海外人材から見たら日本人の働き方こそが異常に見えるようですし…

しかし、それは日本人の国民性にマッチしていないかもしれない事も理解しています。
日本人の多くは小さいころから集団行動をベースにした教育を受けてきましたし、"みんなと一緒にみんなと同じ事をやろう"と教わった人も多いと思います。
実際に学校教師から評価される子供も、休み時間に一人で本を読んでいるような子ではなく、みんなと一緒に外に遊びに行くような、"管理する側にとって扱いやすい子"だったのではないでしょうか?

排他的な人や不寛容な人はグローバル人材に向いていない

ここまでの話を踏まえた上で私が最も言いたいのは、"排他的な人や不寛容な人はグローバル人材に向いていない"という事です。
自分と他者のバックグラウンドや価値観の違いを無条件に受け入れた上で成果を上げられる方法を考えていく事ができなければ、間違いなく仕事仲間も心を閉ざしていきます。
自分が正しいと強く思い込んで、自分の物差しを相手に押し付けるような人は一緒に働いていても苦しいです。

身近な例として、自分の上司が計画も立てない上に管理もできない人で、上司に対して強い不満を抱えている状況を想定します。確かに正論を言えば、計画の策定や管理も業務の配分も上司の仕事です。
しかし、上司の能力不足でそれができないのであれば、自分で状況を整理して積極的にアクションプランを提案するなり打開策を考えていくしかありません。
それしか仕事を進める方法が無いのだから

色々と長々と語っていきましたが、相手の立場を尊重した上で自分からどう動いていくかを考えていく姿勢と、適切な問題解決方法を検討して伝えていく論理的思考力がグローバル人材には不可欠であるというのが私が学び取った事です!

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