ちえ

三日坊主です。 「みんなのフォトギャラリー」を使わせていただいております。皆さま、ど…

ちえ

三日坊主です。 「みんなのフォトギャラリー」を使わせていただいております。皆さま、どうもありがとうございます。

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8月が来なきゃいいのに…『ネト充のススメ』を読んで

2008年頃 日本でiPhoneが発売された(はず) 2013年頃 スマホが一般にも普及してきた(はず) そんな中、スマホ用の縦読み漫画アプリとしてリリースされたcomicoで、ユーザーから多くの支持のあった作品が『ネト充のススメ』。 書籍化もされ、2017年にはテレビアニメ化もされたので、そちらで見知った人もいるかもですね。 この作品は2018年に「未完のまま終わってしまった」ため、多くのファンが作者の体調を心配し、物語りの続きに想いを馳せた。 時は過ぎ2023年、

    • 初彼

      19歳最後の日、決断した。 「新宿駅新南口ね」 知り合って一年半になる男友達と、明日、初めて会う。 *** 20歳になった。朝は両親と妹から祝ってもらう。 昼は大学の女友達からアナスイのマニキュアを貰った!缶が可愛い!嬉しい! 夕飯の約束相手はアヤト。一つ年上の他大生。 アヤトと知り合った日のことは正直覚えていない。 気がついたらメッセグループにいた。 人当たりがよくてふんわりした感じのお兄さん、というイメージ。背が高いらしい。顔は知らない。 私が「お酒を飲んでみたい」と言

      • 秘密

        19歳のちえに、秘密ができた。 反抗期もなく19年。親子仲良し。 学校の友だちの話、バイト先での出来事など、夕飯の時にみんな話すのが、私の日常。 けれど…、 親にも友だちにも話せない秘密ができてしまった。 ちえは女子大生。身長が150cm未満なのを気にして厚底靴を愛用中。出没地は渋谷。 まあくんは29歳の社会人。愛犬はゴールデンレトリーバーのバン君。よく二人(一人と一匹)でドライブをしている。行動範囲は広い。 二人は知り合って二年。恋人ではない。 まあくんは、ちえが気

        • 彼への想いを胸に抱いて

          「公開したら、バレるんじゃね?」 そうだね。バレるかもしれないよね。 「なんで書くの」 なんでかな…。気持ちの整理をしたいから、かな。 「何それ。まぁ、ちえがいいなら俺はいいけど」 うん。ありがとう。 タバコを吸う時はいつも、換気扇の下へ行ってくれる。 別に非喫煙者の私に配慮した訳ではなく、部屋に匂いがつくと退去時に面倒だからなのだろう。 彼は25歳。趣味はギターと酒。と、女。 知り合ってから今日まで特定の彼女はいないけれど、 私以外にも親しい女性はいる。 うん。彼と言っ

        8月が来なきゃいいのに…『ネト充のススメ』を読んで

          最後のおばあちゃん(5/5)

          おばあちゃんが話せなくなったと聞き、 私の結婚相手はすぐに病院へ向かった。 小さな頃から一緒に暮らし、第二の母だったおばあちゃんだ。 いつも孫たちに気を配り声をかけ、 ひ孫たちの遊び相手もしてくれて、 家族を大事にしてきたおばあちゃんだ。 親族もみな、そんなおばあちゃんを慕っていた。 毎年集まった。 正月と盆には孫たちが家族を連れて、おばあちゃんに会いに来た。 来月も、その予定だった。 会話ができなくなったと聞いた二日後、おばあちゃんは呼吸も止めた。 た

          最後のおばあちゃん(5/5)

          最後のおばあちゃん(4/5)

          手術は二種類あった。足と、肺と。 足の方は後日抜糸があるくらいだけど、 肺の方は経過をみるため、入院は継続で。 入院中の様子はちょくちょく聞いてた。 問題ないって、変わらず安定してるって、 そう言われてた。 なのに突然、ご家族を呼んだ方がいいかも って、何? 呼吸はしてるけど会話ができない って そのメッセージを読んだ一瞬、頭が真っ白になった。息を飲んだ。 おばあちゃんが、話せない? いやいや、入院後に看護婦さんへ「またひ孫ができるから楽しみなんだ」っ

          最後のおばあちゃん(4/5)

          最後のおばあちゃん(3/5)

          検査やら手術やらで入退院を繰り返したが、おばあちゃんは自宅へ戻ってきた。 ホッとした。 のに、 また手術を頑張ると聞いた時はさすがに詳細を聞いた。 必要な手術だし、本人の希望でもあった。 そりゃ応援するしかない。 前回会いに行ってから、二ヶ月が経過していた。 二ヶ月前には歩いていたし、話もした。 大丈夫だろう。 希望も含め、ただ漠然と、そう思った。 でも 術後、それは穏やかに近づいてきた。 (続く)

          最後のおばあちゃん(3/5)

          最後のおばあちゃん(2/5)

          おばあちゃんに会いに行った。 ひ孫も見せた。とっても喜んで、可愛がってくれた。 離乳食を与えてる時には「もっと飲み物も飲ませ〜」と口を出してくれた。 飲み過ぎたから食べさせてたんだけどね。 このおばあちゃんは世話好きなのだ。 おばあちゃんと初めて会って11年目の春。少し元気がなかった。 ずっと黒染めしていた髪も、真っ白のままだった。 歩く時は杖を使うようになった。 畑には行かなくなった。 そして、 手術をすると言った。 え?何の手術??混乱した。 なぜ

          最後のおばあちゃん(2/5)

          最後のおばあちゃん(1/5)

          私が生まれた時、おばあちゃんは沢山いた。 父の母親と、母の母親と、母の母親の妹さんと、伯母の母親と… とにかく、沢山いた。 しかし、日を追うごとに私のおばあちゃん達は天寿を全うしていき、ついに全員天国へ旅立ってしまった。 ある日、新たに二人のおばあちゃんが、私のおばあちゃんになった。 私の結婚相手の祖母二人だ。 これまでのおばあちゃんと違い二人の方言は強く、私は7割しか理解できなかった。 年に二回、会いに行った。 数年経つと8割くらいは何言ってるのか分かってきた

          最後のおばあちゃん(1/5)