青春特集① ドラマ「あまちゃん」

私は物語好きだ。
映画、ドラマ、アニメ、小説等。媒体は多岐に渡るが、まとめるなら物語オタクである。
好みのジャンルもいくつかあるが、
今回からしばらくは私的な青春物語を紹介しようと思う。

そもそも私が青春物語を好きな理由は底抜けの明るさと、共感できる切なさが同居しているからだ。
複数の感情を同時に抱くからこそ物語は面白くなると思う。
「あまちゃん」はその最たる例だろう。

「あまちゃん」は2013年に放送されたNHK連続テレビ小説である。
1話15分だが半年間あるため、かなりのボリュームだ。
脚本は宮藤官九郎、主演は能年玲奈。
他にも小泉今日子、宮本信子、橋本愛、平泉成、古田新太等の豪華な顔ぶれであった。
「じぇじぇじぇ」はあの時期色んな所で聞いた記憶がある。

話の筋書きは、東京で心を閉ざしていた少女が田舎にやって来る所から始まる。
少女は徐々に心を開き始め、東京では見せなかった無邪気な女の子に変わっていく。
そんな明るい彼女の周りに街の人は集まり、今度は彼女の明るさに周りが影響され始める。
端的に書くとこんな感じだ。
そこに友達との友情、恋、親子の関係、夢等、人間ドラマのあらゆるジャンルが深く掘り下げられて描かれている。
前半は北三陸編、後半は舞台が東京に変わる。北三陸編では主人公の少女を中心に話が広がるが、東京編はどちらかというと群像劇に近くなる。北三陸編で描かれた話がしっかり伏線として活きてくるから後半はかなり盛り上がる。
親や街の人、色んな人が送ってきた幾多の青春が深く描かれて、それが主人公の少女を突き動かしていく話。
まさに青春群像劇だ。
謳歌する青春、終わろうとしている青春、過ぎ去った青春。全てが順番に、ではなく同時に描かれている。
だからこそ楽しく、明るく、そして切ない。
是非一度観てほしい。
1話15分だから出勤前の朝に1話ずつでもどうだろうか。


先週までダウンコートを着ていたが、今日は薄手のジャケット1枚だ。
すっかり春の息吹を感じるようになった。 
とても良い時期だ。

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