久々にデパ地下でお菓子を買って気づいたこと。【事業分析⑪】
本日(2021年5月31日)は、どうしても出かけないといけない用があって、デパート近くまで行った帰りにデパ地下に寄ってみました。
緊急事態宣言のため1か月以上ぶりです。
もう眩いばかりの商品が並んでいました。まだ本日は地下食品売り場など一部分しか営業していないせいかお客様はまばらでした。そのためお客様をかき分けて目的の売り場に行くこともなく、売り場全体を見渡すことができました。
そうして気づいたことが、やはりデパートの商品は完成度が高いということ。ケーキは独創的で、たとえモンブランのようなベーシックなものであっても芸術的に仕上がっているのです。スーパーや近所のお菓子屋さんでは味わえない細部にまで魂が宿っているような凛とした緊張感が心地よいのです。ワクワクします。
そして、デパートに入っているお菓子屋さんと、街のお菓子屋さんの大きな違いは、商品の完成度のみならず売り場管理だと思いました。
店員さんがいらっしゃる側も、見えている厨房の中もすべてお客様のスペースと考えていることがよくわかり、とても居心地が良いのです。
街のパン屋さんやお菓子屋さんのコンサルをさせて頂いたことがありますが、あまり繁盛していないお店の考え方は、
「おいしいものを作っていたらお客様から支持される」というもの。
「味には自信があります!」という店主のお店ほど、年々売上高減少傾向がみられるのです。そこでコンサルに入るのですが、確かにお菓子はおいしいのですが、そのお店に長居したくないような感じがします。
その理由は、お店のレジ側やお客様から見えるように作られた厨房は完全にお店の都合のスペースになっているからです。
段ボールが無造作に置かれたり、レジの横にいつのものかわからない黄色に変色したメモが貼りっぱなしになったり、使われていない値札がレジ横に置かれていたりするのです。いくら商品がきれいに並べられていても、目に見えるところが乱雑だといい気分はしませんよね。
しかし、デパートに入っているお店はそんなところは一つもありません。レジ側もきちんと整理されていて、テープや包装紙さえもきちんと置かれているのです。もちろん、余計なものは一つもありません。
商品の持ち方、包み方、お支払いしたりお釣りを渡すトレイもきれいです。
とても価値あるものを買ったという気分になります。
この意識の差が繁盛するお店かそうでないかの違いになっているのだと思います。
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