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ボーイング、第1四半期も苦戦続き、人員削減の予定

4月29日に発表されたボーイング社の第一四半期決算報告では、安全問題のために運行停止している737 MAXジェットの影響により財政的に不安定であることなど、新型コロナウイルスの影響が航空宇宙産業に打撃を与えていることを示しました。

同社の総収益は169億ドルで、2019年Q 1から26%減少し、6億4100万ドルの純損失であることを報告しました。GAAP 1株当たり損失は1.11ドルでした。ボーイングは2019年第4四半期、22年ぶりに全社的な損失を計上しました。

GAAP・・・Generally accepted accounting principlesの略称。妥当とされた会計概念、基準、および、実務の体系。財務諸表の作成にあたり、その基準となる。日本の場合は企業会計原則(日本版GAAP)、米国の場合は、USGAAPといわれている。(野村証券「証券用語解説集」より

同社は減少の理由として、KC-46 Aタンカーの税引前費用を挙げました。さらに、米国空軍のプロジェクトでは、生産性の非効率性と新型コロナウイルスに関連する工場の運行停止があったとしています。

最高経営責任者 (CEO) のDavid Calhoun氏は従業員へのメッセージの中で、パンデミックの影響で米国の旅客数は前年比で95%減少していますが、これは新しい民間航空機の需要に影響を与えており、航空会社は新しいジェット機の購入を遅らせ、輸送スケジュールを遅らせ、定期メンテナンスを延期していると述べました。カルホーン氏によると、同社は自主的なレイオフ、自然離職、必要に応じた非自発的なレイオフを通じて、従業員数を約10%削減することを目指しています。

「COVID-19の大流行は、航空会社の顧客需要、生産継続性、サプライチェーンの安定性など、当社の事業のあらゆる側面に影響を及ぼしています。」とカルホーン氏は言います。「当社の第一の目標は、社員と地域社会の健康と安全を確保することです。同時に、この未曾有の健康危機を乗り切り、変化する市場に適応するために、厳しいが必要な行動をとります。」

カルホーン氏はまた、ボーイングの防衛および宇宙サービスの安定は削減の深さを制限するのに役立つだろうと述べ、パンデミック危機は終息するだろうと強調しました。

「私たちの業界と会社はこれを乗り切るだろう。航空旅行は常に長期的な回復力を備えており、当社の製品、サービス、およびテクノロジーのポートフォリオは、今後の回復に適しています。」とも述べました。

【原文へ】”Boeing’s Struggles Continue in 1Q, Layoffs Coming” ©︎ Access Intelligence

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