見出し画像

モラ刺繍に込めた想い

パナマといえば、もちろん運河!そして実は、運河の周りに広がる手付かずの森、森、森。そしてその森や海岸には、今でも多様でユニークな文化を持つ民族が暮らしている。

今回私が会いに行ったのは「クナ族」の人たち。
カラフルな衣装を身にまとい、出迎えてくださった。

実はこのコミュニティを訪れる前日に、一緒に行くメンバーと話していたら、アジアでも、手工芸好きにはクナ族はとても有名かつ人気の刺繍とのこと。「いつか彼らに会ってみたい!とずっと思っていた」と熱く語る人もいたことには本当に驚いた。

この衣装は特に女性の身につけているものを「モラ刺繍」といい、
もともと、直接、体に書き込むタトゥーのようなものだったが、時間を経て今の形に変わっていった。描かれるものは、子どもや孫に大切に繋いでいきたい物語がベースになっている。

なぜ今の形に変わったのか?それは外からの文化の流入による。
このコミュニテイに「布」が持ち込まれたことによって、タトゥーから刺繍に変わっていった。

美しい「モラ刺繍」は見ているだけでも時間を忘れてしまう魅力がある。
描かれるのは、幾何学模様。身近な動物や鳥たちをかたどったもの。
中には生活のワンシーンを描いているものもある。

このモラは民族の誇りでもあり、アイデンティティでもある。
これまで外からの影響に晒されてきた歴史から自分たちのコミィニティや文化を「奪われたくはない」意識は強い。
本来ならばこの刺繍の作り方を外部の人たちの公開することはない。しかし、今回は特別にモラをコミュニティの女性たちから教わり、体験する、という本当に貴重な機会をいただいた。本当に感謝しかない。

これまで私は、地球一周の船旅を通して世界各地で多くの、いわゆる「先住民のコミュニティ」を訪れてきた。
「なぜ会いに来るのか?」と疑問を投げかけられるのではといつも不安になる。

しかし、私はマジョリティな文化だけが正しさとは考えず、小さなコミュニティの持つ文化にも、大きな知恵や彼らの大切にしてきた歴史や価値観が大きく含まれており、大切にすべきものだと考える。

特に自然と共に生きる知恵を持ついわゆる先住民の文化には、今、私自身のすっかり失ってしまった、未来をどうしていきたいのかを考える上での大きなヒントが含まれている、といつも強く感じるのだ。
クナ族の人たちの文化をリスペクトし、素晴らしさを世界やアジアに発信していきたいという気持ちで、1日彼らに接してきた。

当日は、女性たちがこの刺繍の基本を身振り手振りで私たちにおしえてくれた。しかし本当に細かな作業で、実際はなかなか手強い。でもなんとか小さな模様だけでも仕上げてみようと私たちも頑張った。がやはり時間切れ。持ち帰っての宿題になった。

その後コミュニテイの中を案内してくださり、お互いに準備してきた音楽や歌を通して交流する時間があり、
準備してくださった夕ご飯をしっかりいただいて、お別れを言い、コミュニティを後にした。

皆さん本当に暖かく受け入れてくださり、すごく楽しい時間を共有することができたことに感謝したい!

遠くパナマとアジア離れていてもそれぞれの地で大切な家族やコミュニティの人たちと大切な文化や伝承をしっかりと次世代に伝えていく仲間が増えたことが本当に嬉しく思う。

I visit Kuna community in PANAMA,They live with nature and have pride of their original traditional culture.
I was really impressed their handicraft called Mora. They are so colorful and beautiful.

I wanna see you again with them someday.

サポートありがとうございます!これからもつながっていきましょう!