「辞めないですよね?」ここ最近で何度も聞かれる呪文のような言葉

別に、年齢を公開するつもりもないけれど、私は結構なジジイだ。昔ならあと少しでリタイヤする年齢なのだ。個人事業に毛が生えた程度の組織なのだが、何やかやで50名弱の弱小企業で私の仕事は裏方である。

そもそも、コンサル的に入り込んだのだけれど結果、執行役員なる名称と子会社の代表に成り行きでなってしまっている。この人数で拠点数が8か所なので、放置すると色々問題が起きる。なので、各拠点に目配りして随時情報が入る様に工作している。数字を含めて会社の全容を把握できているのは私だけになっている。

「社長と常務が来てこんな話をしました」とか、「〇〇さんが最近不満が溜まっているみたいなので…」とか、「…なのですが、どうしたら良いでしょう?」とか、まあ情報が欲しいので何でも報告が上がる様になっている。

そう、実際これは健全ではない。これだけ情報が来るには理由がある。私から誰かに(社長や常務やらにも)情報を漏らす事がないからなのだ。だから信用して情報が入手できる。もちろん、裏で色々と先回りして大事に至る前に問題を潰している。先回りできれば厄介ごとに時間をとられなくてすむのだから、私にしてみれば業務を効率化して楽をする為だけの策略でしかないのだが…

結果として、信用と信頼がオマケに付いてきている。それでだ…半ば冗談で「そろそろ隠居する」的な事をぼそっと話した結果、真剣な声で「辞めるなら私も辞めます!」やら「辞めるんですか?困ります」やら、冗談も言えやしねぇ。

本音で言えば、こんな好き勝手に振舞える環境は中々手放せないよね。気力が続けばの話だけど。


元経営者、某サイトで大賞→小説出版歴有り。現在、金融関連役員(中小企業)コンサルティングも行う何でも屋。証券外務員一種。基本…ただのオッサン