![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/55611442/rectangle_large_type_2_97d003eaca19a5dc5eb55201ed447e69.png?width=1200)
【80年代】3. Sega Game Music Vol.1/Various Artists/1986*【アルバムベスト2021】
これはゲームミュージックサントラ。アルファレコードのGMOレーベルからリリースされた、Sega Game Music Vol.1です。
ゲームメーカーである、セガ社のアウトラン、スペースハリアー、アレックスキッドのアレンジバージョンが収録されていました。
同世代のおっさんには涙物のアルバム。当時はカセットテープで買いました。LPにしときゃよかった。
この順位であるのは、それなりに意味があります。これは私のフュージョン初体験だったから。それまでフュージョンという言葉すら知らなかった。
アウトランの楽曲のモチーフとなったと言われる松原正樹でも、リー・リトナーでも、カシオペアでも、T・スクエアでもなく、アウトランのマジカル・サウンド・シャワーが私のフュージョン初体験。
(ちなみにThundercatさんは、ソニック・ザ・ヘッジホックのスプリングヤードゾーンのBGMがファンク初体験だという)
昔、祖父の家に遊びに行ったとき、いとこがステレオのカセットデッキにテープを入れて、おもむろに再生し始めたんです。
アーケードゲームのアウトランの存在は雑誌記事で知っていたけど、その音楽は聴いたことがなく、当時の自分にとってかなり衝撃的だったことを覚えています。
当時普及していたファミコンが矩形波、三角波3チャンネル+ノイズ1チャンネル、合計4チャンネルのいわゆる、ピコピコサウンドだったのに対して、こちらはPCM5チャンネル、YM2151という4オペレータのFM音源8チャンネルという異次元の構成。
なにこれ、フツーの音楽じゃん!正直、びっくりしたのでした。
おそらくドラムはTR-909からのサンプリングでしょう。GMO版ではリバーブ等のエフェクトがかかっており、ライナーノーツには業務用基盤から直接収録と記載がありましたが、実際にはアーケードゲームそのままの音ではありません。
その後、サイトロンという別のゲームミュージック専門レーベルからエフェクトなしの素の音で収録されたCDがリリースされましたが、正直、それは薄っぺらくて物足りなかった。
ともあれ、ゲームミュージックに影響を受けた人は割と多いはずです。Diggin’ in the Carts エピソード4の中でJUST BLAZEさんもこう言っています。
“世界の反対側にいる彼らこそが…アメリカの子供と音楽オタクの一世代の基盤を築いたんだ”
これは本当にその通りで、まぎれもなく私もその世代の一人です。ある意味、1位でもいいくらい。
余談ですが、日本のゲームミュージックを探るドキュメンタリー、Diggin' in the Cartsシリーズ全6話、面白いのでおすすめです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?