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【80年代】3. Sega Game Music Vol.1/Various Artists/1986*【アルバムベスト2021】

これはゲームミュージックサントラ。アルファレコードのGMOレーベルからリリースされた、Sega Game Music Vol.1です。

ゲームメーカーである、セガ社のアウトラン、スペースハリアー、アレックスキッドのアレンジバージョンが収録されていました。

同世代のおっさんには涙物のアルバム。当時はカセットテープで買いました。LPにしときゃよかった。

この順位であるのは、それなりに意味があります。これは私のフュージョン初体験だったから。それまでフュージョンという言葉すら知らなかった。

アウトランの楽曲のモチーフとなったと言われる松原正樹でも、リー・リトナーでも、カシオペアでも、T・スクエアでもなく、アウトランのマジカル・サウンド・シャワーが私のフュージョン初体験。

(ちなみにThundercatさんは、ソニック・ザ・ヘッジホックのスプリングヤードゾーンのBGMがファンク初体験だという)

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昔、祖父の家に遊びに行ったとき、いとこがステレオのカセットデッキにテープを入れて、おもむろに再生し始めたんです。

アーケードゲームのアウトランの存在は雑誌記事で知っていたけど、その音楽は聴いたことがなく、当時の自分にとってかなり衝撃的だったことを覚えています。

当時普及していたファミコンが矩形波、三角波3チャンネル+ノイズ1チャンネル、合計4チャンネルのいわゆる、ピコピコサウンドだったのに対して、こちらはPCM5チャンネル、YM2151という4オペレータのFM音源8チャンネルという異次元の構成。

なにこれ、フツーの音楽じゃん!正直、びっくりしたのでした。

おそらくドラムはTR-909からのサンプリングでしょう。GMO版ではリバーブ等のエフェクトがかかっており、ライナーノーツには業務用基盤から直接収録と記載がありましたが、実際にはアーケードゲームそのままの音ではありません。

その後、サイトロンという別のゲームミュージック専門レーベルからエフェクトなしの素の音で収録されたCDがリリースされましたが、正直、それは薄っぺらくて物足りなかった。

ともあれ、ゲームミュージックに影響を受けた人は割と多いはずです。Diggin’ in the Carts エピソード4の中でJUST BLAZEさんもこう言っています。

“世界の反対側にいる彼らこそが…アメリカの子供と音楽オタクの一世代の基盤を築いたんだ”

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これは本当にその通りで、まぎれもなく私もその世代の一人です。ある意味、1位でもいいくらい。

余談ですが、日本のゲームミュージックを探るドキュメンタリー、Diggin' in the Cartsシリーズ全6話、面白いのでおすすめです。

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