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ダイバーシティをプロティアンで考える

第11号(2021年7月14日)
ファンキーなヒロさんからバトン受けましたSatokoです。私はモスクワ在住なので、今まさにマイノリティ満喫中。
マイノリティは劣っているのかというと、そこにあるのは「差」ではなく「違い」である、という「神の前において平等感」がダイバーシティの根底にある考え方だと思います。

そこで重要になってくるのが、プロティアンで語られる切り口の一つ、アイデンティティとアダプタビリティです。
マイノリティである状況は自分のアイデンティティを考える大きなきっかけになります。
まず自分が周囲と違うことを知ります。そして同じであろうとする自分とオリジナリティを発揮しようとする自分の葛藤の連続を経験します。ここでアダプタビリティの問題に直面します。

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息子がみんな日本語を話さないから日本に帰りたいといったことがありました。同質の社会は居心地が良いものです。
でも違っていることは悪いことなのでしょうか。

こちらでは日本のアニメが大好きで日本に行きたいという人によく遭遇します。
ポケモンだけを武器に、現地の小学校に通い始めた強者な子の話を聞いたことがあります。

「違いがCoolをつくる」んだな、と強く思います。
誰かからの受け売りや、外部環境から必然的に得られた違いでも。自分の強みとかそんなかっこいいことじゃなくても。

上述した息子は、居心地の悪さを感じながらも、友達ができ、新入りの子のサポートまでしているそうです。今周りに順応しようという段階で、まだ自分のCoolさには気づいていない段階です。

カルチャーショックの段階は、
1)新たな環境に舞い上がるハネムーン期、
2)疲労感を感じるようになるショック期、
3)徐々に適応していく回復期、
4)周囲との違いを体内化していく順応期、
があると言われています。そして私はその先に、
5)周囲と自分との共通点を認識しつつ、違いを誇れるようになる「アイデンティティ拡大期」
があるように感じています。

これは海外でなくても重要なプロセスです。全人類の遺伝子は99.9%、共通しているそうです。つまりはどんな人であってもそれだけ同じところがあるんだと安心して共感する。
そしてどんな人とも決定的な0.1%の違いを知って、アイデンティティ拡大を図っていく。
これがダイバーシティの実現プロセスなのだと感じます。

次回は我らがお祭りプロティアン、阪田剛さんです!わっしょい!

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