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コーヒー

ディスカウントストアへ出かけた。長いカタカナ言葉は苦手だ。下記より、格安店と呼ぶ。その格安店は、シャンプーや飲料水などがとても安いらしいと聞いた店だ。暇つぶしのため出かけた。

「うん、とても安い。」

「この商品はなぜ 令和にある?。」

お店の飾りは少なく、この時期らしいクリスマスの飾りはない。商品の値段は見やすく大きな字だ。店内は、スーパーというよりも 倉庫に 近いような気がする。初めて入る店の雰囲気を味わう。なにか家に足りないものあったかな?あったっけ?

私は、インスタントコーヒーをほぼ毎日飲む人間である。もう少しでなくなりそうだった。どれか一つ選んで買って帰ろう。

インスタントコーヒーを漢字にすると即席苦豆汁(そくせき にがまめじる)になると思う。即席苦豆汁は、えぐい味がしそうな単語だ。意味は同じなのに不思議だ……。

目の前の商品と全く関係のない言葉遊びを脳内で繰り広げつつ、商品を見渡していく。どの商品も いつも通うスーパーより安い。普段飲まないドリップコーヒーを買ってみようか。インスタントコーヒーであるのに2,30秒蒸らす作業が 必要なシロモノだ。朝の半分寝ぼけた私の脳みそには重たい作業ではないか。

何か月か前に お湯を沸かしたはずのやかんから、冷たい水が出てきたぞ。

しかも カップの7割注いだ頃に気づいた。おかしいぞと。その日は生ぬるい即席苦豆汁を飲んで出勤した。文字通り苦い経験だった。

本能と理性が闘い合う。お前の朝はそんな余裕があるのかと。いいや、朝から ちょっとリッチなコーヒーを 飲んで気分を上げていきたい。士気を高めるのがコーヒーの役割でしょう。コーヒーを先に入れてから、もろもろの朝の準備をしよう。

理性はあっけなく負けたので、即席ドリップコーヒーを買って帰宅した。飲み物にこだわりがあるのかと聞かれたら私はNOと答える。こだわりはないが、おおざっぱな好き嫌いはありますよと。最近は、甘いジュースが飲めなくなってきた。胃よりも 先に 舌がもたれる感覚がする。

本格的なコーヒー好きさんから見たら、私は何者に映るだろう。今まで の人生で接点が全くないので 全く分からん。苦いコーヒーにはクッキーやケーキが合うよねぇの感覚さ。緑茶とどら焼きの組み合わせ最高!みたいな。

帰宅後、コーヒーを淹れて飲んでみた。いつも粉をザザーと入れて飲むのと比べて、香りが早く よく 広がって良い。いい買い物をした。

一度で二度楽しいのは嬉しい。

それに 冷たい水を注いでも、香りで すぐ気づきそうだ。

ありがたい。