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読書会『孫子の兵法』【計篇②】その4

4、四曰く「将」

リーダーの資質で、知略があるか(智)、信頼を得ているか(信)、仁慈に富んでいるか(仁)、決断力と勇気はあるか(勇)、厳格さはあるか(厳)を基準とする。(「超訳 孫子の兵法」許成準著)

この「智」、「信」、「仁」、「勇」、「厳」の5つに似た言葉に、孔子の五徳があります。

孔子の五徳は、「智」、「信」、「仁」、「義」、「礼」です。「義」と「礼」が異なっています。

1)「智」とは、道理をよく知っていること。知識が豊富であること。

2)「信」とは、友情に厚く、言明に違えないこと。信用を得ていること。

3)「仁」とは、人を思いやること。

4)「義」⇔「勇」。「義」は利欲にとらわれずに、なすべきことをなすことですが、戦場においては「勇」ということになるのでしょう。

5)「礼」⇔「厳」。「礼」とは、「仁」を具体的な行動すること。戦争という厳しい環境において、軍律において公平に判断することは必要なことだと思います。

これら全てを兼ね備えている人自体が稀であると言わざるを得ません。だからこそ「道」を共感し合える仲間の存在が必要です。

自分が足りない能力を、そのような仲間の助力を得て、組織をどうまとめ上げることが出来るか、それも「将」の能力だと比較対象されるのだと思います。

5、五曰く「法」

軍隊の組織編成や軍規、軍需物資の補給方式などである。(「超訳 孫子の兵法」許成準著)

私的な見解としては、「将」「法」の絡みは、重要だと思います。何故なら、『将は、自身の強みを活かせる組織を持っている』と読んだ方がピンと来ます。

同じ市場で、同じ業種、同じ規模で商売をやっても、別々の経営者が率いる会社であったら、全く同じビジネスモデルでは思うように成果をあげることができない、と思います。

あくまでも経営者の性格に合ったビジネスモデルであるできだと思います。

6、七計

これは五事を深く理解し、実践した結果を敵陣と比較するってことだと思います。

「天」「地」があくまでも客観的環境ですが、「道」「将」「法」については主体的です。

主体的に自身の会社組織を磨き、適切なタイミングで、適切な市場で如何に戦えるか。それを見極めろってことのように思います。

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