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GCに来ています。セコンドです。


こんにちは。今年に入ってから月一のペースで海外に行っています。大変ですが忙しいということはありがたいことなので楽しく厳しく格闘ライフに浸っているところです。
ちなみに1月はバンコクへ、2月はプーケットへ行きました。この2回のタイ王国へは格闘修行の為です。

今回はオーストラリア、ゴールドコーストで行われる
Etarnal MMAのフライ級タイトルマッチに出場する猿飛流選手のセコンドです。猿飛流と書いてSATORU。
自分のSNSを見ている人や悟さんを知っている人は多いのではないでしょうか。
今回はお仕事、いや大仕事みたいな感じで7日間ゴールドコーストに滞在します。

砂がサラサラ

現在ゴールドコースト4日目ですがとってもバタバタと悟らしく過ごしております。

しかしながらゴールドコーストの気候はカラッと快晴で夜は意外と涼しくアジア人には過ごしやすい気候だなと感じました。

そして悟珍道中が色々ありすぎて面白かったので日記がてら記録に残していきたいと思います。

ちなみに大会は3月16日の夜に行われます。日本からはUFC Fight Passのサブスクリプションからご覧いただけます。この機会にぜひ。

↓Eternal MMA公式サイト


↓UFC Fight Pass


肉体の仕上がりはかなりいいです


えのもとさとる珍道中のはじまりです。


初日は夜に羽田に集合からでした。
悟はいつも自分が試合の時にセコンドについてもらうのですが過度の心配性なので荷物がいつも多くなります。パンパンになった大きなバッグを5〜6個持ってくるので引越しする人とよくネタにされています。
ましてや自身がはじめての海外での試合なので想像ができないくらいの量を持ってくるのではないかと心配していました。
飛行機に詰めるスーツケースは1個がおよそ24kgまでです。国内の試合でも引越しレベルなのに24kgのキャリーひとつにおさまるわけがありません。

そして見事に私の予想は的中したのです。

空港に行くのに悟のご両親が自宅から拾ってくれたのですが車を見た時にスーツケースが5個くらい乗ってました。これは果たして自分は座席に座ることができるのかという不安に駆られながらなんとか乗車。後部座席には自分と悟と大量のスーツケースという状況でなんとか羽田に着きました。

羽田に着いて荷物を預けるカウンターにチェックインするも荷物が多すぎて引っかかる悟。

なぜこんなに食料があるのか

あれがいらないこれはいるなどの荷物整理をその場で約1時間ほど繰り返した末、最終的にはご両親が半分くらいの量を持って帰るということでなんとか落ち着きました。

この荷物は全てご両親が持って帰ってくださいました


こうしてなんとか荷物整理をしたのですが機内持ち込みの手荷物の中に鉄アレイを入れようとしていた悟さんを見つけました。ちなみに鉄アレイは1キロです。持ち込み荷物の合計重量は7キロしかないので猛反対しました。

しかしこれは減量に使うから!
これだけは持って行かせてくれ!
と頼まれたので渋々了承。どうせ保安検査で通らないと思っていたのですがあっさり通ってしまうという衝撃。これにはびっくりとやっぱ悟は持ってるなと思いました。

そんなこんなでなんとか搭乗。

BCAAで空腹を凌ぐ悟、完全にやべえ奴

そして一睡もできないまま疲労困憊の状態で乗り換えのケアンズ空港に到着。そして本当の戦いはここからでした。

オーストラリアは持ち込みに関しては世界一厳しいと言われています。自然や環境保護の観点から食品はもちろん過去1ヶ月以内に乾燥地帯で使ったことのある靴なども申告の対象になるくらいです。そのおかげなのか国自体は綺麗な方だと感じました。

乗り換えのケアンズ空港に着き入国審査を済ませます。人当たりのいい兄ちゃんとちょっとだけ喋ってなんの問題もなくゲートを通過できました。

そして入国の為に必要な持ち込みの申告書を持って最終チェックのゲートでこの旅で1番大きなハプニングに対面するのです。

自分の前にチェックをしていた悟のスーツケースの中から持ち込みが禁止されているであろう馬肉、謎の茶色の液体、そして無水エタノールが出てきたのです。馬肉と茶色の液体はまだしも何故羽田で無水エタノールが通ったのか。

羽田で荷物整理をしている時にエプソムソルト(水抜き用のマグネシウムソルト)を持参しているので本来であればそれで十分なのに、何故無水エタノールを持ってくるのか。

心配性の悟の心は読めません。

そして当然のごとく無水エタノールは爆発物という扱いになるので悟はテロリストと疑われはじめます。

保安官が危険物を発見し電話で警察を呼びはじめます。ポリスという単語を耳にした悟の顔は青ざめていき動揺が隠しきれていないのは自分でも分かります。

さらにはエコノミークラスのフライトで狭い座席に7時間近く拘束されたこと、一睡もできなかったこと、減量苦でエネルギー不足なことが重なってしまい取り調べ中に突然ブラックアウトにそうになる悟。

一瞬意識を失いかけそうになりましたがハッと我に帰り戻っきました。しかし保安官はその不審な様子を見逃しません。

悟が落ち着いた事を確認して今度は自分の方にその保安官がやってきて

「あいつはちゃんと飯を食っているのか?」
「話している時に急に白目をむいて倒れそうになった、薬物をやっているのではないのか?」と問いかけられたのです。

無理もない


悟は日本でも職質常習犯で繰り返される職質のあまり日本の警官に何故自分を職質するのか?と質問したところ「薬物をやってる人の顔だから」と言われた過去があります。

不覚にも笑いそうになってしまいましたが保安官からした「薬物中毒のテロリスト」なんて危険人物中の危険人物であり、今思えばそりゃポリス呼ばれるのも納得です。むしろ話を聞いてくれていたことがありがたいくらい。

自分は手荷物検査を終えていたのですがこの様子をみて流石にまずいと思い、別便で先にケアンズについていた英語が堪能なマネージャーに連絡を取ろうとしました。しかし保安官に携帯を使うなと怒られました。

そう、同時入国の為、自分もグルだと疑われていたのです。

結局、試合があって減量しているので栄養が足りていない、無水エタノールは爆破目的ではなくドライアウトの際に使うつもりだったことを説明し、悟が保安官の前でTシャツを脱ぎ捨て「この体をみて信用してくれ」と頼み込んだら保安官は信用してくれました。そしてなんとか入国することができたのです。
当然無水エタノールはその場で破棄です。

拘束時間は約2時間、乗り継ぎの便にも本当にギリッギリのところでした。

どこの国に危険物を持ち込み取り調べ中にブラックアウトしそうになる34歳がいるのか。

やはり悟はただものではありません。

そんなハプニングにも見舞われましだかなんとかホテルにもついて、先ほど無事に体重を作り終えました。

水抜き後

あとは1時間後の計量を待つのみです。

試合よりも入国で大きな緊張をしたという悟さん。

果たして運命やいかに。

日本人初のオーストラリアMMAのベルトを持って帰ってくることができるのか。

改めまして皆様応援の程どうかよろしくお願いいたします。

しかしながらオーストラリアはいいところだな〜、住みたい。

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