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宇宙が世界よりも小さい件

マルクスガブリエルの提唱する新しい実在論について、あれこれ書いてみたい。

まずは言葉の定義から始めなければならない。日常会話で用いる「世界」と、哲学的に考察する「世界」はちょっと違ってくる。日常会話に出てくる「世界」の意味は、その場の文脈によって全く変わってくるが、「○○の」という接頭語(微生物の世界、ローマ人の世界、など)を伴わない場合は、おおよそ、「地球上すべて」というような意味だと思う。この意味では、宇宙は世界よりも大きい。この「世界」は定義が曖昧(文脈に依存する)であるゆえに、議論できない。哲学的に定義された「世界」とは、「とにかくなにもかも全部」だ。紛らわしいので、この定義された「世界」をここでは"世界*"とする。

世界*には、地球上の全てが含まれるのはもちろん、月や太陽も含まれるし、過去や未来、夢や幻想など、物質として存在しないものや、国家、娯楽、憎しみなどの概念も含まれる。つまるところ、世界*は、「存在の全てを詰め込んだ一番外側の容器」とみなすことができる。これに対し、「宇宙」に含まれるのは、物質的なものに限定される。地球、太陽、素粒子、空間、電磁波など無限にあるが、物理的に研究のできない、夢や概念などは含まれていない。宇宙とは、物理学が扱う、ひとつの領域だからである。

世界*には「あらゆる領域」が含まれる。ゆえに、宇宙は世界*に含まれるため、宇宙は世界*よりも小さい。

...うーん、書いてみると、難しい。原著に比べて、少しもわかりやすくなってない。非常に面白い内容なので、自分自身の理解の確認と紹介(誰に?)を兼ねて、アウトプットしてみようと思ったんだが。
まぁいいや、そのうち上手く書けるようになるかもしれない。
次回は、今日扱った定義をもとに、「世界*が存在しない(できない)理由」をぼちぼち書き出してみたい。


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