さしすマガジン令和6年9月号②【月イチ企画】
星月夜ホットミルク包む素手
・解説
星月夜→星の光が月のように明るい夜、星明かりの夜などの意味。
そんなに晴れている夜は放射冷却で冷える。そんな秋の夜に、ホットミルクで手を温めながら星月夜を観るという句。
最初は「ホットミルク手に臨む星月夜」だった。
「星月夜ホットミルク素手で包む」
季語を頭に持ってきて素手であることを足した。「最後、包む素手」とすることで、動作から、包む手という情景に変えた。
満天の星空と曇天のようなホットミルクとの対比を思いつき、広げた句。
光と音ほろと感じる秋の夜よ
・解説
気が付くと、夜に虫の音が聞こえるようになってきた。思い返せば日中はなんだか日が短くなって来たり、鱗雲が見えたりと空模様も秋へと移り変わっていたので、きっと窓の外では月や星が秋の澄んだ空に綺麗に見えることだろう。しかし、自分は家の中にいるので実際はわからない。なんとなくの月明かりと虫の音で秋の夜空を想像しお月見気分になるのだった。という句。
+
光(ブルーライト=画面)と音。ほろ=ホロライブ。
ここ数日はホロGTAの配信をずっと見ていました。秋の空のように移り変わっていく物語でめちゃくちゃ良かったです。楽しい秋の夜をありがとうございました。
というダブルミーニング俳句。
飽きの世に溜め息ひとつ帰路の空
・解説
帰り道、おんなじことの繰り返しの日々に、疲れやらミスやら逆に達成感やらを詰め込んだ溜め息を吐く。それは秋の夜空に消えていった。
(飽きの世と秋の夜を掛けたかっただけ)
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