そういうわけで、彼はもうずっと以前から、車輪の下敷きになっている。【日本語】文豪(カフカ『カフカ断片集』)
カフカに「文豪」はそぐわないと思う。
「文豪」の語源をちょっと調べてみたが、よくわからなかった。「剣豪からの援用ではないか」と言っている人がいて、これはなるほどと思った。
例えば宮本武蔵や柳生十兵衛は押しも押されぬ剣豪だが、座頭市が剣豪かと言われると、どうかと思う。剣豪の条件には、剣の腕だけではなくて、ガタイの良さとか、押し出しの強さ、迫力などが伴う感じがする。
弱そうに見えて強いのは剣豪ではない。強そうに見えて強いのが剣豪なのである。
同様に「文豪」も作品数やスケール、後世に残した影響だけでなくて、見た目や人物に迫力がなければいけない。
掛け値なしの文豪と言えば、例えばデュマ、ドストエフスキー、ゲーテだ。
カフカは失格である(きっぱり)。まず名前に濁点がない(そこ?)。名前からしてフカフカだ(余計なお世話だ)。車輪の下敷きになってる場合じゃなくて、馬車ごと叩き切るくらいでなくてはいけない(バケモノじゃないんだから)。
太宰は濁点はあるが失格である(きっぱり)。だってその前に人間失格なんだもの(そこ?)。
芥川もダメだ。やさ男は文豪ではない(きっぱり)。
漱石や鴎外は、まあよかろう(誰だお前は)。なんといってもヒゲがある(そこ?)
20世紀最大の作家と呼ばれるプルーストやジョイスもダメだ。オタクは文豪ではない(厳しすぎない?)。
あとはヘミングウェイくらいかなぁ。なにしろカジキである(そこ?)
あと、女性も文豪にはなりにくい。筋肉とヒゲが足りない(やっぱりそこ?)。
こうなると、かなり狭き門である(お前が勝手に言ってるだけだ)。
あとは、三船敏郎とか千葉真一とか勝新とかが、もしめっちゃたくさん小説書いてたら、文豪と呼ばれていただろう(そりゃそうでしょ)。
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