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ないしょ話【フランス語】tête-à-tête(アラン・ディーン・フォスター『エイリアン』)

Un cinquième siège, resté inoccupé, le demeurerait jusqu'à ce que Dallas revienne de son tête-à-tête (1) avec Mère. (P.19)
5つ目の席は、ダラスがマザーとの内緒話を終えて戻るまで空いたままだ。

Alan Dean Foster / Alien le huitième passager (1980)

映画『エイリアン』のノベライズの仏訳版より。冒頭、メンバー紹介が終わり、船に起きた異変についてのミーティングが始まろうとする場面。

本文中の(1)はテキストにある注で、同じページの枠外に "(1) En français dans le texte. "(原文ではフランス語) とある。

つまり、この本は英語の原作を仏訳したものだが、この tête-à-tête (英語に定着したフランス語の言い回し)は原文でもフランス語ですよ、とわざわざ断っているのだ。

これ、要る?

a la carte とか coup d’état とか、そんなのいくらでもありそうだけど、全部注をつけるものなのだろうか。

もしかすると私が知らないだけで、英訳・仏訳された日本文学の中で使われている外来語についても、逐一同様の注がついていたりするのだろうか。

エンタメ(1)ならないほうがスムーズに読めていいような気がするけど、なんて書くと、(1)An abbreviation of the katakana spelling of entertainment in the text. なんて注がついたりするのだろうか。

それはそれで面白そうだけど。


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