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モモコさん

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​我が家のペット自慢。

…といっても10年前に亡くなった、祖父母の家で飼っていた柴犬のことです。名前はモモコさん
実は私は大人になるまで犬が怖かったのです。噛まれたらどうしようというだけの理由なのですが。しかしモモコさんのおかげで犬が好きになりました。モモコさんは私の人生を変えてくれた恩人ならぬ恩犬なのです。

モモコさんが祖父母の家に来たのは、彼女が一歳ぐらいの時だったと思います。初めて会ったときは上の写真のように、子犬から大人の犬になりかけの頃でした。モモコさんは人なつっこい犬だったようで、初対面の私にも吠えず、「新しいお友達が来た!」とばかりに楽しそうに私に寄ってきました。しかしその時点ではまだ犬が怖くて、モモコさんが寄ってきても逃げてしまう私でした。

しかし、モモコさんが怖い犬ではないと分かり、それ以来祖父母の家に行くたびにモモコさんに少しずつ接近していきました。頭をなでる、背中をモフモフする、母や叔母についてもらって一緒に散歩に出かける…など。

やがてモモコさんに直接ご飯をあげられるようになり、私一人でモモコさんを散歩に連れて行けるようになりました。
モモコさんのほうも、私が祖父母の家に着くと耳を折って(いわゆる「柴犬のヒコーキ耳」)尻尾を振りながら歓迎してくれるようになりました。

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モモコさんの時々見せる↑こんな感じの哲学的な表情が好きでした。あと、冬毛の半端ない長さも好きでした。

10年前の12月14日、叔母から連絡がありモモコさんが亡くなったことを知りました。モモコさんに最後に会ったのはその前年の初夏。モモコさんと遊んでいたら彼女が私に背中を向けた瞬間がありました。
犬は相手を信頼するとその相手に背を向けることがあると聞きます。一年に数回の出会いで、モモコさんとそこまで信頼関係が築けたのだ…とうれしかったのを思い出します。

最初に書いたように、モモコさんのおかげで犬が怖くなくなり、街中で出会った犬にモフモフさせてもらったり、犬のほうから寄ってきても逃げることがなくなりました。これで人生がちょっと楽しくなった。ありがとうモモコさん!

10年たっても、我が家ではモモコさんの話が時々出てきます。この最高の笑顔はいつまでたっても我が家の思い出に残っています。

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#我が家のペット自慢

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