Permission to Dance (感想編)
前回の記事に、すべてを書ききれなかったので、Pemission to Dance 第二弾です。
歌詞について
今回も全編英語曲ということで、まずは自分なりに解釈して訳してみました。
和訳って、訳す人によって、言葉のチョイスや雰囲気が異なるので、後でゆっくり、他の方々の訳も読ませて頂こうと思います。
まず、気になったのは、曲中に何度も出てきたこのフレーズ
We don't need to worry
'Cause when we fall we know how to land
心配ないよ
つまづいたって、どうやって着地するか知ってるから
(公式字幕「落ちてもどう着陸すればいいか知っているから」)
何回聴いても、この部分に差し掛かると、涙が溢れそうになる😭
これって、もしやユンギさんの名言
「墜落は怖いけど、着陸は怖くない」
SUGA
これをアレンジして、歌詞に盛り込んだのではないですか!??
だから、Teaser で、ユンギさんがセンターだったんですね!???
と、大興奮したのは、私だけでしょうか。
私は、人を主語として訳してみたのですが、やはり公式の方が、より飛行機感が出ていて、バンタンらしいですね。
あと、もうひとつ気になったのが、この部分。
Let's break our plans
計画を破ろう
And live just like we're golden
そして、黄金のように生きよう
公式字幕「計画は壊して ただ輝きながら生きよう」
公式字幕と並べてしまうと、私の翻訳のセンスが絶望的ということがバレてしまいますね。
(一応、TOEIC 900点以上はあるんですが…。日本人だからといって、全員に文才がある訳ではないのと同じでして…、はい…。)
ただ、注目したいのは、"golden" の部分。
"shine" とか "gold" とかではなく、"golden" って、珍しい表現だなと思ったんですが、
これって、『黄金マンネ』の黄金から来てるんではないでしょうか?
だから、"Gold (金)" ではなく、あえて "Golden (黄金)" という言葉を使ったのかなぁと思いました。
元からこういう歌詞だったのか、ナムさんとか、BTSサイドがアレンジしたのかは分かりませんが、ちゃんとバンタンらしさが歌詞に生きてますね。
BUTTER の歌詞は、スラングだったり、R&B歌手Usher の 曲 "U Got It Bad" を引用していたりして、アメリカ文化をよく知らないと理解できない部分があったりしましたが、
今回の曲は、シンプルで誰が聴いても分かりやすい英語で作られていたように感じました。
振付について
振付については、MV考察部隊の方々が、話題にされているものを少し目にしました。
ピースを下向きにして、フリフリしているジェスチャーは、アジア人差別を暗示しているという意見も見かけました。(お箸を持つ姿を現しているとのことでした。)
そういったネガティブな意見もありましたが、ポジティブなものとしては、国際手話を取り入れた振付になっているとの意見を見かけたので、ご紹介します。
国際手話を活用したパフォーマンスで「楽しい」「踊る」「平和」を意味する動作がつながる。親指を伸ばし、残りの指を半分曲げたまま体を掻くような動作は「楽しい」という意味で、片方の手のひらを舞台にもう片方の手の両手を左右に動かす動作は「踊る」という意味だ。最後に、両手でVを作る動作は「平和」の象徴である。
韓国人 You Tuber の方の解説 ↓
耳の聞こえない方も楽しめるような振付になっているって、すごく素敵だし、こういうところが、彼らの尊敬できるところだなぁと改めて感じます。
彼らは歌手だから、歌を聴いてもらうのが当然という考え方ではなくて、目で見るだけでも楽しむことができるんだということに、改めて気づかされました。
考えてみれば、私も、彼らが話す韓国語は理解できないので、声は聞いていても、意味は、字幕を「見て」理解している。
誰が観ても楽しめるエンターテインメントを作るという姿勢が、彼らが世界中で受け入れられている所以だなと感じました。
もしかすると、ポジティブな意味も、ネガティブな意味も、二重の暗示が隠されているのかも知れませんが、そこは、絶対にバンタン側が語ってくれることはないので、「そういう意見もあるんだなぁ~」くらいに捉えておこうと思います。
MVを観て、アメリカ社会を思う
今回のMVを観て、全体としての感想は、
「バンタンさん、全アメリカ人の心を掴みにかかりましたね。」
でした。
おそらく、このテイストを嫌いなアメリカ人はいないのではないかと思うくらい、これでもかと言わんばかりの古き良きオールドアメリカンな雰囲気を感じました。
K-POP好きの人でなくても、流行に敏感なニューヨークやロサンゼルスなど沿岸部の大都市住民や、若者の間では、"Dynamite" や "Butter" の成功で、間違いなくアメリカでの BTS の認知度は高まったと思います。
ただ、更に深く深くアメリカ社会に刺さりこんでいく為に、
カウボーイ姿のウェスタンスタイルで中部南部の保守層へ、
(おそらく、ここが一番難しい…。だからこそ、メインのコンセプトに持ってきたんだと思います。)
ディスコっぽい雰囲気で、中高年層へ
(このシーンは、アメリカ人の中高年層が好きなディスコスタイルですね。Dynamite の時にも、ディスコは出てきましたね。)
ラテンっぽい雰囲気で、ヒスパニック系移民へ
そして、更に更に、ダイナーのウェイトレス、オフィスワーカー、ハイスクールの先生と用務員で、労働者層へ。
バス停にいた黒人のおじいちゃんおばあちゃんで、黒人層へ
人種問わず遊ぶ子供たちや、アジア人男性と欧米人女性のカップルで、人種に対する偏見をなくす。
アメリカ全土のありとあらゆる層に響きわたるような MV の作りになっていたのではないかと思います。
バンタンらしさも、もちろん忘れず、紫の風船が上がった瞬間に涙😭
最後はスタッフさんたちも巻き込んで全員でダンス
こういう、『誰一人置いていかないよ』っていうところが、バンタンの魅力だなぁと感じます。
そして、新時代へ
大好きなバンタンを斜めに見るようなやり方は気が引けますが、やはり売れてこそ持てる影響力。
この曲は、Grammy を掴みに行く為の大勝負なのでしょう。
正しいこと、良い行いをしていても、誰も見てくれなければ、その影響はごくわずかで終わってしまう。
それを理解しているからこそ、撤退的に売れに行くのでしょう。
もちろん、韓国人である彼らが、カウボーイのような伝統的アメリカ人の格好をするのを嫌がる人もいるかも知れない。
しかし、見て知って、興味を持ってもらわなければ始まらない。
そんな挑戦心を感じました。
トランプ政権が終わっていて、本当に良かった…。
というよりも、BTSのアメリカでの成功は、新たな時代の象徴でもあるのかも知れませんね。
…とかとか、色々書いてしまいましたが、私はアメリカ文化研究家でも、政治評論家でも、ましてや長年アメリカに住んでいた訳でもないので、ご批判等々はお手柔らかにして頂ければ助かります。
(自分の発言に自信無さ過ぎ症候群…😅)
こんなにも心を揺さぶってくるアイドルが現れるなんて!!!
まさに新時代の幕開けですね✨
これからも、彼らが起こしてくれるであろう革命が楽しみでなりません!