3月23日 平穏な土曜日

朝起きて、子どもたちにご飯を出す。

市の広報誌には色々な子供向けのイベントが書かれていて、今日はそこに載っていた「カレンダー作り」に長男と次女が参加するので、二人を美術館に送り届ける。その後、本を返しに図書館へ行く。

図書館には、小さな子連れの家族か、老人たちか、大きく分ければ殆どはこの属性の人達がいる。

老人たちは、これは僕がそのように見てしまっているだからだろうか、ダルそうに、暇つぶしとして、新聞や雑誌を形式上として持ち、同じところをずっと見ていたり、寝ていたりしている。

もしくは、家出をしてきたように大きな荷物を抱えて、図書館の角に身を潜めている人もいる。

様々な人たちの居場所である図書館。図書館を僕はとても好きだけど、このような老人たちの本を読む場ではなく居場所となっていることを僕は正直に心からは歓迎できない。

図書館ではユリイカを読む。タイムリーなことに、柴田聡子特集。人となりを少し理解できた気がする。

その後は駅に行き、出張の切符を買う。新幹線から有料の特急電車に乗り換えるため、エクスプレスでは買えず、わざわざ券売機で買う。えきねっとで買う手があるんだろうけど、結局それも発券しに行かなくてはならず、めんどくさいから事前に買っておく。

成城石井には、僕の好きなシナモンロールが置いてあり、喜んで買う。シナモンロール、なかなかないんだよな、なぜだろう、人気がないんだろうな。

その後、子ども達を美術館に迎えに行き、家に帰り、昼食を食べる。少しダラダラして、夕方には長女を美容室に連れて行く。髪を切ってもらっている間、僕は本日二度目の図書館に行き、目当ての本は無かったけれど、なんとなく小説が珍しく読みたくなったので、小川哲とエリザベス·ストラウトを借りてくる。

美容室に戻ると、長女が美容師さんと談笑している。その美容師さんは恐らく40代中盤の、男性。自分の子供が大人と話しているのを見ているのはやや奇妙だけれど、美しいと思う。自分の子供がどういう人なのか、より知るきっかけになる。

その後、長女と二人で、ケーキを買いに自転車を走らせる。今週、妻の誕生日だったのだが、何もしていなかったので、せめてケーキくらいは、と思い、買いに行った。僕の誕生日も何も基本的にはないし、妻の誕生日もあまり何も起きない、というのが我が家なのだが、それを妻がどう思っているのかは判らない。ただ、子供3人の誕生日が4.5月に続くので、あまり気にはしていない様子だと見える。

子どもたちが寝たあと、勢いで、ヘッドマッサージ機を買う。ドラマでヘッドマッサージ機を気持ちよさそうに使っているのを妻と見ていて、何だか良さそうだねえ、とお互いになり、買おうかどうか数日迷っていたのだが、お互いの誕生日祝的に買ってしまうことにした。支払いはマイレージをポイントにしたものなので、実質はただみたいなものだ。

「不適切にもほどがある」を妻と見る。ドラマの中では、80年代の中島歩が吉田羊をエスコートするシーンがある。現代では、清田隆之が「良かれと思ってやったのに」にもあったが、騎士道精神的なものの立ち位置が難しい。いらぬ優しさなのか、傲慢さなのか、勘違いなのか、余計なお世話なのか。大切に、大事に接したことが、実は望んでいなかったと言われたら、どうすればいいのだろうかな思う。例えば僕の父は、母が車を運転していると心配で仕方がないから、車の免許は取らないでくれ、と母に言ったらしい。そして実際に母は免許は取っていない。これは確かに父が母の行動を奪ったとも言えるが、果たしてそこで切り取っていいのか、僕には判断できない。

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