続けよう、僕らの2020年を

あの時「またいつか」と誓ってくれた舞台がようやく幕を開ける。『にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow！東京リベンジ公演』がついに開催。にじさんじ1周年記念楽曲『Virtual to LIVE』作曲者のkz氏や戌亥とこちゃんもMCで言っていたように、これを見なければ2020年は終われないと誰もが思ったことでしょう。この日をどれだけ待ち望んだことか。

期待で胸が膨らむ中、流れ出すOP映像。各公演の振り返り映像が流され、蘇る1年前の記憶。自宅待機配信での音声が一部切り取られ、胸が掻き立てられる。それと共に、2020年あるはずだった楽しい出来事たちが走馬燈のように頭の中を駆け巡り、思わず涙がこぼれた。

スクリーンに表示される「RE:START」の文字。ゲームのようなスタート画面で、矢印は「CONTINUE」を指す。続けよう、僕らの2020年を。まだ終われるわけがない。

ポップな画面演出と共に紹介される新たなキービジュアルの5人。失われた時を噛み締めるように、カウントダウンはあの時よりゆっくりと進んでいく。そして待ちに待った東京リベンジ公演が始まる。

巻き戻った時の中で高らかに歌う5人。笑いあり涙あり、そしてまた笑いありの2時間強。終わってみればあっという間。可愛さに悶え、格好良さに殴られ、歌唱力に胸を打たれる久々の体験。1年前に惜しくも叶わなかったものをやっと見ることができ、十分に満足のいく時間になった。そしてこの5人での『Virtual to LIVE』を聞くことができて心の底から嬉しかった。

こうして僕の2020年はようやく締め括られた。次は是非とも会場で直に、自分の内に抱える感情が爆発するような、何物にも代えがたい体験をしたいなと贅沢ながら思う。世界が平和になることを祈り、他愛もないことでバカ笑いしながら、2021年もクソったれな世の中を生きていこうと決めました。たまにはこんなご褒美もありますから。