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ヒトハダ 旗揚げ公演「僕は歌う、青空とコーラと君のために」@浅草九劇 2022.04.21 本日初日、おめでとうございました!

本当は去年、旗揚げなさる予定の公演でした。しかし残念ながら感染状況の問題で延期となり再開をお待ちしておりましたが、1年寝かせただけのことがあったのでは?ないでしょうか?(^^)
旗揚げ公演の初日とは思えないほど、すっばらしい2時間でした!
夢に出てきそうな絵面(悪夢じゃありませんよw)の3人組に大笑いしつつ、時代設定が察せられるにつれ、史実を知るが故の嫌な予感が目の前に迫り心が痛むけれど、ただの痛みだけではなくその先に何を想うのかは観客一人一人に委ねられているようにも感じました。

本当はゆっくり感想を書きたいところですが、私も行かなくちゃいけないのでw、先ずは初日の第一印象だけ、ざっと感想を書きたいと思います。
以下、個人の感想です。
また、公演の内容に触れていますので、未見の方は御注意下さい。



「僕は歌う、青空とコーラと君のために」
 脚本・演出:鄭義信
 出演:大鶴佐助(ハッピー)
   :浅野雅博(ロッキー)
   :尾上寛之(ゴールド)
   :櫻井章喜(ファッティ―)
   :梅沢昌代(ジーナ)
 ピアニスト:佐藤拓馬(シュガー)



先ずは、旗揚げ初日、おめでとうございました!
初めて、浅草九劇さんに伺ったんですが、事前にアクセスを調べていたにも関わらず、雨の中、劇場が見つからず迷子(笑)
開演に間に合って良かったです。

着席して、ほっと一息。
していたら、凄いインパクトの御三方が登場(笑)
(あー、ぜったい、夢にでるーーー)と思いながら観てました。
この御時世じゃなかったらヒューヒューしたかったところですw

そこから先の怒涛の展開は、笑いあり涙あり乱闘あり息切れありw
その辺りのことは後日に改めて書くとして、本日感じたことを。



人が生きていく上で、大切にする事ってありますよね。
自分の信念だったり、大好きなものの事だったり、家族だったり、大好きな人達の事だったり・・・
それらが問題なく満たされていたり幸せだったらいいんだけど、兎角、この世はままならない。自分の努力で何とかなることだったらまだしも、どうにもならないことだってある。でも簡単に諦められないし、どうにか出来ないかと私達は悩んだり藻掻いたりしますよね?

この作品の中に登場する五人もそう。祖国の事だったり、どうにもならない後悔を抱えていたりする。でも、自分の中の心の傷が深ければ深いほど、人は口を噤んでしまう。

実際の場合は、何となく察して、そっとしておく人の方が多いかと思う。
でも、彼らは話し合うことを諦めない。解ろうとすることを諦めない。
そのことで、全てが解決するわけではないけれど、人と人が共に居ることの意味が少なくとも実感できる。

そのことを、腕っぷしの良い演者さん五人が、百人くらいの劇場なので石投げたら当たる(笑)くらいの距離感で、全力で伝えようとなさってる姿を拝見していると、「何で人は劇場に集まるんだろうな・・・」ということが問答無用で実感できるというか、生きててよかったとまでは言わないけれど(笑)、昨日からカサカサだった私の心がアボカドオイルでマッサージしたくらいには潤って、ほわんほわんになりました。


人は何で演じるんだろうね?
そもそも演劇って何の為にあるんだろうね?
何で、人には劇場が必要なんだろうね?

その答えを、ずっと考え続けているけれど、只の観客にしか過ぎない人間には、考えを届ける先もなく、いくら演劇の未来を心配しても何も出来ない。

でも、自分がそうだったように、今の子供達や十代の子達が、芝居に触れて、人生の中で何か救われたり幸せになったりして欲しい。その為に、劇場が地域に根付き、日常の中に存在し続けて欲しい。その為に何かできたらいいんだけど、たった一人の観客が何か想ったところで何も出来ない。

もう、そんなこと、諦めちゃおうか。
ただ自分の為だけに楽しめば、それが今の日本では普通だし誰も責めない。
でも、諦めようとする自分に傷つく自分もいるんですよね。

(そんな自分が)めんどくさーいw
自分でも、正直、そう思う時があります。

でも、もうちょっと頑張ってみようかな・・・
拍手を差し上げながら、そう思いました。
何でしょうね?
人が全力で届けようとなさってる姿は人を元気にしますね。
ちょっと背中を押してくれますね。
だから、やっぱり、劇場は必要なんでしょうね。