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倒れにくい稲

※366日間チャレンジ、236日目。

米づくりに親しんでいる人以外は、稲に倒れにくい品種があるというのにピンとこないかもしれない。

これは15年ほど前、山形県米沢市に住んでいた頃に、米農家さんに教えていただいたことなのだけれど、つや姫の稲は、風に倒れにくいのだそうだ。

まだ『つや姫』という名前もついていない実験段階でのこと。
その農家さんが県から委託を受けて、コシヒカリやはえぬきなど他の品種と比較するために、それぞれに田んぼに植えていたところ、折悪しく収穫直前に台風がやってきてしまった。

気を揉みながら、台風が通り過ぎた後に田んぼに駆けつけたら、他の苗がみんな倒れてしまっているのに、つや姫だけが、何事もなかったかのようにシャキーンと立っているのを見て、鳥肌が立ってしまったそうだ。
それくらい、つや姫というのは、強い風にも負けないように改良された品種なのだとか。

つや姫について言えば、他にも、

  • 冷めても美味しい

  • ご飯だけで食べても美味しい

  • 肥料を与えれば与えるほど実がなってしまうほど育てやすすぎる

などの特徴があるそうなのだけれど、今日みたいに、台風の影響で稲が倒れてしまい収穫できなくなるおそれがあるような時、いつもつや姫のことを思い出す。

米の品種改良というのは、とにかく時間がかかるそうだ。
20年、30年という時間をかけないと出来ない。
1年に1回の収穫が基本なのだから、そりゃあそうなるのだろう。

それにしても・・・まさか地球温暖化で日本がこんなに厳しい気象の地域になるとは、予測はされていたとはいえ実際に想定していた人はまだまだ少なかっただろう時代に、風にも暑さにも強い品種をいち早く開発していた山形県の担当者の方は本当にすごいな、と思う。

最近出てきた他の品種も、みんな風に倒れにくいんだろうか?
悪天候のニュースの中、米の他の新品種の特徴についても知りたくなってきたのだった。

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