シェア
少女が友人達に手紙をそれぞれに書いたのは、 しばらくしてのことであった 但し、メールアドレスは記載したものの、住所は記載されていなかった プライバシー保護のため、と手紙にも理由が記されていた 友人同士ではLineもあったため、随時回線が復旧していったのだ ～～～～～～～～～～ 転校直後のクラスは次の様であった 担任の教師は少女が転校したことを告げた後、こう言った 全く突然だが、送り際に挨拶も無いのは 手持無沙汰だから、それぞれで手紙を書いてもらうことにした こちらで
少女からクラスに手紙が着いたのは それからしばらくしてであった 手紙の文面にはたくさんの手紙をもらい、 びっくりしたこととそのお礼、 突然引っ越しとなったこと、 挨拶無しに転校したことへの詫び、 そして、テニス部にはお世話になったこと、 最後に、皆元気でいてほしい旨が書いてあった なぜ、転校したかは引っ越しが理由としか ここからでは分からなかったのだ ～～～～～～～～ メールを読んだ日から数日、 母親は引っ越しが決まったことを担任に伝えた 大変勝手申しますが、何分主
手紙の束をもらった母娘が ひとしきり、手紙を読んだ後 考えたんだけど、聞いてね、 うん、 返事はクラスになさい、 個別だとこちらの住所までわかるでしょ？ しばらく経ってからにしなさい はい、 お友達には後ででいいでしょ？ うん、そうする ～～～～～ それまで、少女はテニス部の期待であった 大事な大会の前で、練習を続けていた時であったのだ 遡ること２週間前である 少女は３年の上級生２人から交際を申し込まれたのだ 彼らも大会前であり、３年最後の大会であったのだ
教師は研究会のメンバーを紹介した このコンテンツは地理研究会の皆さんが作成してくれました 拍手！！ やはり、気恥ずかしいものである が、周囲も緊張しているのに気づき、落ち着くことにした 後輩のクラスは各班に分かれ、双六の地図を真ん中にしていた 部長のすることはこの日のための企画案を練ることであった それでは、始めて下さい ヨーロッパの地図を模した双六、「駅」毎に問題が設けられている 最初、戸惑いを見せていた後輩も、すぐに慣れていったのだ こちらはフォロー役であ
まずは、この作品を見て欲しい …双六ですか？ そう、双六、作ってもらっていたんだよ そこで、頼みというのはこの双六に飾りつけをしてほしい 飾りつけですか？ そう、ツールだからそんなに難しくは無いと思う ふ～ん、こういうのを作っていたのか …（うなずき） あ、作成者は適宜フォローするように はい、分かりました ねえ、どういう風に行っても、ジブラルタルで一旦留まるの？ そうだよ ふ～ん ふと、横を見て聞いて見る 部長はどうされるんですか？ あ、僕は別にすることあるから
双六ですか？ そう、すごろく、これを作って欲しい これを、ですか 理由は後でわかるよ 双六のツールである、駅ごとにイベントや産物を決めていく あ、そうそう、「振出しに戻る」は多用しなくていいよ 何のことは無い、ツールに従って場所毎にイベントを決めていけばいい 始点はアイスランドのレイキャビクにした、集合地点はジブラルタルがよいであろうか これで地理の勉強をするのはよく分かったが、 それからの方針が今ひとつ分からない、が、続けるとしよう ～～～～～～～～～ 双六を作
白地図の作業がひとしきり、済んだ所で 今日はこれでいいよ、明日もおいで あ、はい、ありがとうございました そして、次の日 やあ、よく来たね、入って入って さて、まずはこのサイトを見てくれ 部長が見せたのは、マップクイズゲームであった サイトとしては単純ではあった、ヨーロッパの地図が描かれており、 ゲーム形式で国を覚えていくものだ 国の名前が問題に出てきて、国の位置を当てていくものである 何回でもやって、これで覚えて見なよ、 昨日白地図で書いたろ？ 最初、そこまで
数日たったある日 クラスメイト達は本人に起こった、 「変化」をまたも目撃したのであった この問題、そうだな、 答えて見ろ 教師が指したのは、ヨーロッパの北、 バルト海に面したスウェーデンの東の島であった ゴッドランド島です お、よく分かっているな、よろしい お～、 またもお決まりのどよめきであった どんな所かは、後で調べるように ～～～～～～～ 授業後、友人が寄ってきた 『やはり、こいつ何かあった、まぐれじゃない どういうことしているんだ？』 よお、お前さ
中間テストの後 どよめきが起こった 社会の教師は言った このクラスで８０点台は２人だけだ えっ、あいつが うそっ ヨーロッパの国に関しては全答できているな おい、どう勉強したんだ え～と、 地理研究会に入って、習いました 知ってるぞ、３年の部長だろ よかったな、よく頑張ったな 君らもな、部活だったら実利のあるものも選べよ は～い 納得とも、疑問とも取れない返事をクラスメイト達はしたのだった それまで、本人はというと、テスト前に頑張っているだけであった、 そう、
