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芸術家タイプはこれからどう生きるか

職業適性検査で最も厳しい検査結果、それが"芸術家タイプ"だ。当然だがこの結果を真に受けてはいけない。強い創作意欲を持ち、自発的に作品を作り、完成させ、それを世に出す事を今まで1度もした事が無い人に芸術家、クリエイターの適性がある筈がない。真に適性のある人はもう既に幼い頃から研鑽を積み、周りから何と言われようと世に作品をアウトプットし続けている。仮に適性があったとしても、そこから先は茨の道であることは間違いない。睡眠時間を削り、血を吐くような努力ができたとしても、自身の作品が世に受け入れられるかは運とタイミング次第であり、クモの糸よりも細い"勝ち筋"を追わなければならない。

芸術家タイプと聞くと創造力、独創的なアイデア、新たな視点とか強みになりそうな部分があるように見えるが、残念ながらその強みも現代では通用しなくなりつつある。その理由がAIだ。文章作成ではChatGPTが、イラストでは画像生成AI等が猛威を奮っている事はネットのニュースでチラッと見た事があるだろう。膨大な過去のデータを学習し、どういう作品が魅力的なのかを構造的に理解してしまった人工知能の創作力、試行錯誤による成長スピードに追い付ける人はまずいない。要するに、(元々あってないようなものだったが)芸術家タイプの強みはほぼ死んだのだ。

そして芸術家タイプの一番ヤバい所は、強みが薄まり、短所だけが色濃く残ってしまった事だ。世間一般の働き方は週5日、8時間9時間拘束以上のフルタイム勤務が主で、その内容の大体は退屈に満ち、人間関係は当然選べない。芸術家タイプは一般的な組織労働で働く為の適性が欠けている部分が多々ある。8時間勤務をこなす体力、最低限の報連相等の連絡業務を円滑に行う為のコミュ力、社内特有のルールで煩わしさを感じたとしても“社会人”としての仮面を付け、郷に入れば郷に従う事ができる協調性等、筆者自身も含め、足りない能力は多い。

ここまでの話で芸術家タイプの強みがほぼ消え、短所だけが目立ってしまう時代になりつつある事が分かった。さて、これから芸術家タイプの人間が少しでもマシな人生を送るためには一体何から手を付ければよいのか?

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