改稿とは何ぞや…というつぶやき
ほぼ生存報告でございます。原稿へのフィードバックをいただいて、エウレカ!と叫びたくなるような学びがあったので、サクサクある程度まで改稿が進んだのですが。また詰まってしまった。担当さま助けて…と再びフィードバック待ちです。何度も長い原稿を読んでいただき、ありがたいやら申し訳ないやら。いつでもご質問くださいと言ってくださるのをいいことに頼りすぎだろうか…普通こんなに相談しないもの?皆さんもっと自立しているんだろうか、と思いつつも、締切りが迫っているので背に腹は変えられず(これで本がまったく売れなかったらどうお詫びすれば…!?と縁起でもないことが頭を過る)。
フィードバックを待ちつつもぼけっとしているわけにはいかないので、うんうん唸りながら作業は続行中。ああそろそろ掃除機かけないと…。
改稿作業って何しているの?と思う方がおられると思いますが、これはジャンルや出版社、編集部のカラーでかなり変わるようです。ほとんど改稿なしで出版するケースもあるようですし。私の作品の場合、がっつりスリム化しつつ、人物の内面描写を深化する表現やエピソードを大幅に加筆する、ということを同時並行しております。削りつつ増やすというアクロバティックな作業なので、最初はどうしたらいいのか途方に暮れました。が、そこは敏腕編集者さんが実に的確に指導してくださったので、段々要領が掴めてきました。増やしたのに減っているという、物理の法則に反する摩訶不思議な現象。涙を飲んでバサバサ切り落とした部分もありますが、結果として全体の質が向上している。大量に削ったのに、物語の厚みは明らかに増している…。しみじみ不思議です。
思うに、改稿作業というのはテーマに磨きをかけて、強みを強化する過程のようです。私の場合は表現力や描写力、それに多分構成力を評価されているようで、そこをもっともっと限界まで押し上げることを求められていると感じます。「え、もっと?もう充分なのでは…」「えっ、そこ!?」という部分も、編集のプロから見たら不十分であったり、ピントがずれていたりする。で、実際にやってみたらすごくよくなった…!というところがいくつもあって驚きました。大事にしている部分はとことん追求し、それ以外は最小限でいい。意外と自分の作品を客観的に理解できていなかったりする。そういうことなのかなと思うこの頃です。
書き手としては、「色々書けます!」とついテーマとはあまり関連のないことを書きたくなるし、時代小説は特に読者が理解しやすいようにと説明をつらつら並べ勝ちになるんですが、そういう部分はかえって語りの切れ味を鈍らせる。大御所になればそういう部分は大いに語っていいのでしょうが、海のものとも山のものとも知れない作家は、多分自分の強みを前面に出した方がいい気がします。たぶんですけど。
…しかし大口を叩く前に、目の前の課題をクリアしなくては。うーんうーん…(振り出しに戻る)。
では皆様、今週も無事乗りきりましょう…!
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