サイゼリヤで最高のブルスケッタを味わうたった一つの方法



ある人は言った、


「イタリアンとはサイゼリヤである。」


幼少期にそよりと吹いたミラノの風(299円)、それは日本国民の心象風景と言っても過言ではない。

一方で我々はサイゼリヤのポテンシャルを100%発揮しきれているのだろうか?小エビのサラダやミラノ風ドリアに安易に逃げていないだろうか?

50番煎じ出がらしライフハックのようなタイトルをつけたのは他でもない、事実この文章が極めて有益なハックだからだ。

先に結論を言おう。「イタリアレストランで出会う美味しいアレ」は大抵サイゼリヤで再現できる。

今日はそれを証明するため、サイゼリヤで最高のブルスケッタを味わう方法をご紹介したい。

画像1



入店したらやること

サイゼリヤに一歩足を踏み入れたら絶対にやらないといけないことがある。
それは調味料置き場からオリーブオイルと塩を持ち出すことである。
家に帰ったら手洗いうがいをするように、サイゼに入ったらオリーブオイルと塩を持ち出す。これは基本動作である。

誤解を恐れず言えば、イタリアンが美味しいのはつまり油と塩がうまいのだ。
その辺のモノにオリーブオイルと塩をかければ大体うまくなる。
ウェイパーとごま油で炒めたら大体うまいのと同じである。

基本を怠った者は大成しない。
メニューを見たい気持ちをグッと堪えて、まずは店内の調味料置き場へ向かおう。

画像2



何を注文するか?

ミニフィセル (パン) 169円
熟成ミラノサラミ 299円
フレッシュチーズとトマトのサラダ 299円

まずはブルスケッタのベースとなるバゲットである。
メニュー名の「ミニフィセル (パン)」が味わい深い。老若男女全てが愛するサイゼリヤには(パン)が良く似合う。
このバゲット、唾液分泌の少ない日本人には優しいモッチリ系を温かい状態でサーブしてくれる。

次に具材。
ブルスケッタと言ったら肉とチーズとトマトだ。
この三大要素を効率良く満たすには「ミラノサラミ」「フレッシュチーズとトマトのサラダ」の二品を頼むのが良い。
ちなみにブルスケッタの味付けは全て先ほど持ってきたオリーブオイルと塩で行うので、フレッシュチーズとトマトのサラダことカプレーゼはドレッシング抜きで頼んで欲しい。


さぁ、食べよう

この文章のタイトルは「サイゼリヤで最高のブルスケッタを味わうたった一つの方法」である。
その答えが次の図だ。


画像3




お  分  か  り  頂  け  た  だ  ろ  う  か  ?



重要なのでここは順に説明させて頂こう。



●ブルスケッタA
まずはミニフィセルを一口サイズにちぎり、たっぷりのオリーブオイルをつける。
そこにシンプルにミラノサラミ、そして付け合わせのルッコラをのせて食べて欲しい。

オリーブオイル、サラミの塩気、少し苦みのあるルッコラに炭水化物。
これでは不味くする方が難しい。

ちなみにサイゼリヤで人気の高いプロシュート(生ハム)ではなく敢えてミラノサラミを頼むべきなのは、付け合わせのルッコラが極めて良い働きをするからだ。

●ブルスケッタB
二口目、ここから少し変化を入れるならチーズを足すと良い。
同じくオリーブオイルをたっぷりつけたミニフィセルに、ミラノサラミと半分サイズに切ったモッツアレラチーズをのせる。
モッツアレラが加わる分少し塩味が薄くなるので、お好みに応じて塩少々を振りかけると良い。

●ブルスケッタC
ここまでブルスケッタA → ブルスケッタBと食べてきたあなたの口は既に脂と塩の連続により休みを欲しているだろう。

そこであなたはふと気づく。


トマトが余っている


と。


こうなればやることは一つしかない。
ミニフィセルにトマトをのせただけのものに、たっぷりのオリーブオイルと塩を振りかける。
スペインはカタルーニャ地方の郷土料理、パン・コン・トマテの完成である。

トマトだけでは味気ないと思うかもしれないが、グッと堪えてここは何も足さないで欲しい。
これまでのサラミ中心の構成から、一気にトマトオンリーへ振り切ることで清涼感が倍増するのだ。これぞサイゼリヤレバレッジである。


最後に

三種のブルスケッタを食べきったあなたは幸福感に満たされているはずだ。
サイゼリヤは謎の卓上唐辛子フレークを全廃棄してバルサミコ酢を置くべきだとか正論を言ってはいけない。
この幸福が800円程度で買えるのだから、我々はサイゼリヤに足を向けて寝られれないのだ。


最後になるが、この文章は2015年にインターネットの海に放り込まれた以下の名文に多大なるリスペクトを込めて書かれたものである。ご興味のある方はぜひご一読頂きたい。

サイゼリヤ100%☆活用術 前編
http://inadashunsuke.blog.fc2.com/blog-entry-38.html



またある人は言った、


「イタリアンとはサイゼリヤである。」


さあ、サイゼリヤへ行こう。



読んで頂きありがとうございました!