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【保存版】 本当に使える英単語の覚え方

こんにちは、佐々木翠です。
今日のテーマは<英単語の覚え方>です。

結論からいうと、
大事なのは「覚えようとしないこと」です。


覚えよう、忘れないようにしよう、一発で記憶しよう!

・・・と、踏ん張っても忘れるものは忘れますよね。それで「自分には記憶力がない」とうんざりして挫折してしまうパターンが多いのですが、もったいないです。覚えられなくて当たり前です。具体的なコツや方法はあとで紹介しますが、まずはこの事実を知りましょう。

◆ 覚えられない = 悪 → 挫折しがち
覚えられない = 当たり前 → 続けられる


とはいえ、英単語が重要なことには変わりません。
この記事を読んでくださっている方なら頷いてくれると思いますが、単語を覚えることで英語の苦手意識が劇的改善するケースは本当に多いです。


体験:語彙力不足で後悔したのは

かくいう私も、昔はあまり真剣に語彙強化に取り組んでいませんでした。自然に知る単語で十分、と思っていたからです。
 
ところが、アメリカに行って大後悔。
現地の大学で研究の仕事をしていたので、周りは学者か学者の卵。職業柄、言葉を大事にしている人たちです。上司はカルフォルニア出身者らしく服装も接し方もカジュアルでしたが、言葉選びは婉曲的で堅めでした。彼の使う単語が理解できず、会議で他のアメリカ人がスマホで辞書を引いたことも笑。

そんな環境で、私もはじめて自分の語彙力のなさを痛感しました。


中学レベルの単語で事足りる、は本当?

よく「make, take, giveなどの中学レベルの語彙で事足りる」という話を耳にしませんか?たしかに英語慣れしている人ほど簡単な単語で会話していますよね。でも私は、これは半分正しくて、半分間違っていると思っています。

たとえば、仕事で「このデータが正しいか分からないな、どうなんだろう?」という場面。 I'm not sure if this data is right. ニュアンスはともかく、中学レベルの単語でも通じます。

そう、自分の言いたいことを「言うだけ」ならできるのですね。でも会話は相手ありきです。

先ほどのデータの例で、もし同僚が I'm skeptical about the accuracy of this data.(このデータが正確かどうか、僕は懐疑的だな)と話しかけてきたら?どんなにリスニング能力があっても、accuracy (正確性) や skeptical (懐疑的) という単語を知らなければ、相手の言っていることを理解できません。これでは突っ込んだ話し合いができませんよね。

つまり、相手の言うことを理解するためには、相手の語彙レベルに合わせる必要があるのですね。渡米直後の私が直面したのは、まさにこの同僚たちとの語彙力の差、でした。


そんな反省があってから、今では私も様々なソースから英単語を仕入れるようにしています。

では実際どのように単語を覚えてきたのか?
私なりのポイントをお伝えしていきますね。



ポイント1:覚えようとしない

冒頭で紹介したとおり、一つめは覚えようとしないこと、です。

単語帳をパラパラめくったとき、
「知らない単語多いな…」
「どうしよう、完全に忘れてる…」

ついついこんな感じで減点方式で見てしまいませんか?そして、挫折して単語帳を開かなくなるーー。私もそうやって今まで何冊も単語帳を葬ってきました。

でもこれが日本語だったら、反応が違うはずです。
「この単語、知らなかった!」
「へー、こんな意味なんだ!」
面白く感じて、友達や家族に話したりするかもしれません。そうすると記憶に残ります。それでも翌週には9割がた忘れていると思いますが、そのマニアックな日本語も何度も遭遇すれば覚えますよね。このとき、暗記してやる!とは思っていないはずです。


英単語もそれと同じです。一度で覚えようとしない。忘れては復習する。アウトプットする。ぜひこの3つを意識することから始めましょう。

〜ポイント1:一度で覚えようとしない〜
[1] 単語に恐怖心ではなく好奇心をもつ
[2] 忘れる前提で何度も繰り返す
[3] 覚えにくい単語は人に話したりする


ポイント2:書かない

ふたつめは、書かないこと。

英単語を覚えるのが早い人には共通点があります。
それは、耳と口を使っていることーー。

「単語は書いて覚えている」「でもスピーキングが苦手」という人は、今日から「耳と口」に切り替えていきましょう。


書かないと不安・・・

気持ちは分かります。学校教育ではスペルを正しく書くことが奨励されていますから。

でも、学生時代あんなに書いたのに、それで英語が喋れるようになったか?というと、どうでしょう。私は大学受験も経験しましたが、大学生になっても留学生相手に How are you?すらまともに返答できないほど、喋れませんでした。

◇新しい単語を覚えても、実際には使えない
◇読めば分かるけど、聞いても理解できない

まさにこんな状態。

では昔の私と同じような人は、どうしたら良いのか?
耳と口をどう使ってどう実践に活かすのか?

ここからは具体的な方法をご紹介します。

※長い記事ですが、誰でも取り入れられるように書いてあるので、活用できるものがないかぜひチェックして、皆さんの語彙強化に役立ててくださいね。


方法1:単語帳で覚える


やはり単語帳は便利です。難易度や収録単語数を気にする人が多いかもしれませんが、私は「音声付きかどうか」を一番にチェックしています。耳から覚えるためです。


【単語帳選びのポイント】

まずは選び方。耳から覚えるための単語帳としては、以下のような条件が揃っているものがおすすめです。

〜単語帳選びのポイント〜
・音声が付いている
・音声で例文も読み上げてくれる
・例文の難易度、長さ、テイストが自分に合っている
・派生語や類義語なども紹介されている
・分厚すぎない
・パラパラ見て4割くらいは知っている


音声の質については買って実際に聞くまで分かりませんが「自分もこんなふうに発音できるようになりたい」と思えるものなら、教材として◎です。

皆さんもぜひお気に入りのものを見つけてみましょう。


【単語帳の覚え方|耳から入る】

次に覚え方。私は単語帳を買ったら冊子を読む前に、まず付属音声から手をつけています。

【忙しい人のための単語覚え方】
1. 音声だけ先に隙間時間に聞いておく
2. 単語帳を開く
3. 単語と例文を音読して覚える
4. 忘れていた or 知らない単語にチェック
5. 単語帳1サイクル終了
6. チェックがついた単語について 2〜4を繰り返す


【音声DL】私は単語帳を買ったら(興味を失わないうちに)すぐに音声をダウンロードし、スマホとPCに入れるようにしています。事務的にささっと。

【聞く】そして通勤時間や隙間時間に音声を聞きます。どこまで聞いたとか、CHAPTER何番までとかいちいち考えず、とにかくイヤホンを耳に突っ込むのがポイントです。

【単語帳を開く】何度も何度も音声を聞いていると、知らない単語でも「意味は知らないけれど、なんとなく聞いたことはあるかも?」という状態になります。「いつも耳にするあの単語、こういう意味だったんだ!」と思えれば勝ったも同然です。

【音読】単語と例文を音読します。この「1回目の音読」がとっても大事。発音記号や音声を確認しながら、正しいアクセントと発音で音読練習しましょう。私も経験ありますが、一度間違って覚えたアクセントや発音を後から矯正するのは至難の業です!綺麗な発音でなくて良いので、できるだけ正しく発音しようと「努力」してみてください。


・・・・・

※どうしても音声が雑音にしか聞こえない、という場合は、音声を聞きながら単語帳をパラパラ見てみてください。それでも難しい場合は、上記のステップ2(単語の音読)から始めましょう。自分で発音してから音声を聞くと、格段に聞き取りやすくなるはずです。最初から完璧に聞き取って覚えよう、と身構えなくても大丈夫です◎



【単語帳の覚え方|1サイクル目のコツ】

単語帳でのポイントは、1サイクル目をなるべく早く終わらせることです。私は特に飽き性なので、ここに時間がかかると十中八九挫折します。 20%の出来で構わないので、まずは走り抜けてしまいましょう!

実際どんな感じなのか、私の例で見てみましょう。

例|休日集中パターン
月〜金:音声だけ繰り返し聞く(隙間時間、通勤時間)
土・日:単語帳を開いて音読する(4〜5時間)

【実践】 以前やってみたところ、このやり方で、2週間で約1000単語ほど網羅できました。重要なのは、1000語を一度は口に出した、というだけで1000語をいっぺんに覚えている訳ではない、という点です。単純計算ですが、だいたい1単語に1分程度かけて音読していたことになります。毎日できる人なら1日1時間くらい x 2週間で1000単語網羅できる計算になります。

・・・・・

「毎週10時間も単語やるの?ゾッとする!」と思った方へ。

これが永遠に続くわけではないので、安心してくださいね。

やってみると分かりますが、とりあえず一巡すると、2サイクル目は1サイクル目よりも遥に少ない労力で復習できます。そして、単語を覚えれば覚えるほど、リスニングやスピーキングが少しずつ楽になるはずです。ぜひ耳と口をフル活用しながら語彙強化を続けていきましょう。



方法2:音声コンテンツで語彙を増やす


二つめは音声コンテンツ。音声から知らない単語を拾って、語彙強化する方法です。この方法は基本単語は知っていてリスニングもそこそこできる、という中級者以上の人におすすめです。


【Podcastを活用する方法】

私はよくPodcast でニュースを聞きながら、新しい単語を探しています。ポイントは、映像なしで音声だけ聞くこと。映像があると聞き取れなくてもなんとなく理解できてしまうので、音と単語に集中するために視覚は使わないようにしています。

【実践】 たとえば今日私が引っかかったのは「アネクゼーション」という音の単語。 anexation?とスペルを類推しながらブラウザ検索します。調べてみると、正しくは annexation(併合)だそうです。音だと難しく聞こえましたが、スペルを見ると「日本語でもホテル別館などの意味で使われる annex(別館、付け加える)の派生語だったんだ!」と分かります。あとは発音記号を見ながら、自分でも何度か音読して、1サイクル完了です。


文章にすると長いですが、時間にすると1分くらい。
あっという間ですよね。

ただ、耳学問はすぐに忘れてしまうのが難点なので、私は英単語だけスマホにメモしておくか自分宛にテキストメッセージで送っておきます。それを後でエクセルシートにでもまとめておけば自作の単語集ができます。


方法3:専門語彙を増やす


三つめは専門用語。一見難しそうですが、実はこれが一番簡単です。仕事で使う単語は、労力対効果がとても高いのでぜひ優先的に覚えてしまいましょう!

いくつかコツをご紹介しますね。


コツ1:まず日本語で理解する

詳しくない分野の英単語を覚えたい、という方へ。
まずは「日本語」です。日本語で基礎知識を押さえておくと、英単語もスムーズに覚えることができます。科学なら科学、芸術なら芸術、医療なら医療、会計なら会計、と入門書でもWikipediaでも良いので、頭の中にイメージを作っておくと◎です。


コツ2:業務のついでに覚える

普段の仕事で「あれ、英語でなんて言うんだろう?」と立ち止まる場面、ありませんか?この瞬間にメモできると、生きたビジネス英語が身に付きます。日本語で構いません。私はとりあえずポストイットに殴り書きしたり、自分宛てにスマホでショートメッセージを送ったりしています。何もしなかったら1秒後には忘れていますから笑。それを後から調べれば完璧です。


コツ3:テキスト(文章)を活用する

仕事の内容や専門によっては、音声コンテンツや単語帳が存在しないことも多いですよね。そこで役立つのがテキスト(文章)情報です。業界のレポートや専門雑誌、ニュースレター、英語の専門書、学術論文などのソースには専門用語がたくさん載っています。調べたときに、発音とアクセントを正しく練習することも忘れずに!


コツ4:無理矢理にでも使う

仕事の用語はアウトプットしやすいと思います。職場で、プレゼンで、ミーティングで、ひとりごとで、覚えた専門用語はどんどん口に出していきましょう。口に出す機会がなければ、日記やメール、to-do-list、アイディア帳などに英作文してみるのもおすすめです。
(私は仕事の to-do-list、実験ノートと考察、原稿やプレゼンのアウトラインメモは英語で書くようにしています。自然と専門用語だらけになるので覚えた用語をすぐに使えます。)


コツ5:専門家はタコツボ化に注意

類義語や関連語など「単語の広がり」はとても大事です。

私は以前、専門用語の定義にこだわりすぎて、他分野の人たちと話が噛み合わない、ということが何度かありました。マニアックな例で申し訳ないですが、ある現象について cytotoxic (細胞毒性がある) と表現するような場面でも、他の人たちは apoptotic, toxic, inhibitory, bioactive, antimicrobial, inflammatory, phytotoxic, allelopathic …とバラバラな言い方をしたりします。皆それぞれ自分のバックグラウンドに紐付けて、質問したり議論したりするのですね。

厳密にはそれぞれ定義が違うのですが、タコツボ化していると「え、何のこと?」とか「いやいや、それは違う意味で…」とすれ違いになり、会話が前に進みません。そんなことが何度かあり、今では私も「単語の広がりが大事」ということを実感しています。似たような意味の単語をざっくりグループで覚えていく、類義語や派生語なども積極的に覚える。専門用語もそうやって語彙を増やしていきたいですよね。


まとめ

ここまで【実践で使える英単語の覚え方】についてご紹介しました。

まとめると、

【使える英単語の覚え方】
◆ 覚えようとしない
◆ 書かない
◆ 耳と口をフル活用する
◆ 忘れる前提でなんども繰り返す
◆ 他人に向けてアウトプットする
◆ 単語帳は1サイクル目を早く終わらせる
◆ 音声コンテンツを活用する
◆ 専門用語集は自作する


こんなことをお伝えしました。いかがでしたでしょうか?

主にインプット方法について詳しく解説してきましたが、一番大事なのは「他人にアウトプットすること」「とにかく使うこと」です。


私は渡米して間もない頃、ミーティングの前夜に「明日言いたいこと」や「明日質問したいこと」を考えて、音読練習をしていました。必死でした。発言しない人はいないのと同じーー。自分の居場所を確保するために、なんとしてでも発言してやる、と毎日が勝負でした。


周りに英語話者がいる方は、ぜひ覚えた単語を使ってみてください。周りにいない人も、覚えた単語で英文日記を書いてみる、独りごとで練習してみる、SNSコミュニティーに覚えたことを投稿してみる、ブログに書いてみる等、どんどんアウトプットしてみましょう。


私は、生徒さんには新しく知った単語を投げてもらっています。続けるうちに、それぞれの方の専門を反映した単語がどんどん溜まっていくのは圧巻です。まさにチリも積もれば。そうして覚えた英単語が英作文やプレゼンなど別の場面で活用されていたりすると、本当に嬉しいものです。

語彙強化についてもっと詳しく聞きたい・相談してみたい、という人には、英語学習の無料モニターも募集しているのでチェックしてみてくださいね↓↓↓


メールやLINEでのコメントや質問も大歓迎です。
ぜひ皆で英単語の悩みから解放されましょう。

それではこのあたりで。
長文を最後まで読んでくださってありがとうございました。

佐々木翠



<補足1|語彙力アップのコツを知りたい方へ>
なかなか単語が覚えられない、という悩みをよく耳にするので、YouTube動画で解説しました。記事では書ききれなかった細かいポイントについて、実践を交えながら解説しているので、ぜひ今後の学習ヒントとしてお役立てください(動画:約10分)↓↓↓



<補足2|これからビジネス英語学習を始める方へ>

単語も含めて、ビジネスシーンでの英会話に強くなりたい人に向けて、動画を無料公開しています。この動画1本を最後まで見ていただければ、ビジネス英語の学び方や考えが網羅できるようになっているので、ぜひご覧ください↓↓







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