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スローなビートでlow low low

ピリリと冷えつく朝。おはよう二日酔いのわたし。

昨日、空きっ腹でビールを飲んでしまったので朝から頭がガンガンする。眠たすぎる目を擦り、すごくすごく時間を掛けて身支度をする。

外気温で缶ビール、それに相応しい爽やかな時期が来てしまったみたいだ。仕方ない。

最近太陽が低くなり、日が差す時間が短くなってきた。静かな秋の足音を感じている。

道端の木々は紅葉して、生花店の草花が顔を染めている。何となく朝や夕暮れに懐かしい匂いがして、何だか鼻はむずむず、花粉の到来を感じて、季節の変化に嬉しくなる。

胸の片隅がソワソワして、冷たくなった頬の体温手のひらで感じてみる。

ふと、いつも目にする町や帰りの道、普段と通うコンビニ、交番や交差点を見ていると、何かを好きという暖かく穏やかな気持ちがジュンわりと溢れだす。

あぁ、日本人でよかった。どこの国も美しくて暮らしてみればきっと好きになれたと思うが、今ここに居て、日本の風情を様々なシーンを肌で感じ、その度に惹き込まれていく。とても素敵な国だ。

移り変わる四季を、もう何回も経験してきたのだけれど、繰り返す度にどんどん好きになっていく様な気がする。

それは"情"とか慣れとかそういうものでは片付けられない様な、より鮮やかな美しい何かで、終わるたびに寂しくなったり、始まるたびに嬉しくなる。こりゃもうさては恋だな?と思ったりする。

なんか書いていたら恥ずかしくなってきて耳がじりりと痺れてきた。

わたしには好きな人がいる。日に日に愛おしくなる彼への想いは、片思いの様な、恋の様な、愛の様な、もしくはペットの様な(愛くるしいという意味でね)存在感で今のわたしの生きる糧となり、支えとなっている。
突然消えてしまうとなると、恐らく非常に困るだろう。

だからと言って、もう嫌だよ。と嘆かれれば潔くさよならするだけであって、それが社会的マナーだと充分に理解しているつもりなので、そこら辺はきちんとしようと思っている。

彼は、今までわたしが経験してこなかった知的好奇心を刺激する素晴らしいひとだ。行く場所全てが面白くて、そこに連れて行ってくれる彼が好きだなぁ、といつも実感する。

あまりに楽しすぎて、やだ、もしかして凄く相性いいんじゃない?こんなに全てが楽しいって思うことなんてある?と、よく一人で調子に乗って鼓動を高鳴らせていたものだ。

教えてもらった小説家をの本を隅から隅まで読んだり、アートにはまったり。彼の好きな町、趣味に興味を持ち、その場所に行ってみたり。
もっともっと新しい世界を知りたいと思っていた。

好きが強くなる故にわたしの中の何かが暴走しているのか知らないが、最近彼の知り得たこと、今まで歩いた道を知るのが少し怖く、寂しくなってしまった。

お互いに新たな発見があればいいなとわがままにも思ってしまう。

そもそも、何故か、本当に何故か。
彼が誰かと行った場所や道がわかってしまう。

普段何も考えずぼけぇっと生きている癖に、こういうのは知りたくなくてもするりと頭に入ってきてしまう。己を呪いたい。

故に機嫌を悪くして申し訳ないと、いつも心で謝るのだけれども、その気持ちと裏腹に眉を寄せている自分がいる。

多忙な彼の日常に、不安定な邪魔者がひとり。さぞかし理不尽に苦しめられていることだろう。哀れな彼を思いながら、言い訳のひとつも思い付かず沈黙する。

わたしが植物だったなら、まずこの陰湿な性格が原因で根から腐り始め、当たり前の様に栄養が茎に行き届かず、若く瑞々しい葉はくすみ悲しい終わりを迎えている事は間違いない。

職場の先輩が「メンヘラは爪が甘い。」と言っていた。

なんか刺さるものがある。

メンヘラかは知らんが、いやメンヘラはわたしなのだが。

爪を全て隠してくれればな、と思ったりする。見えちゃうんだよな。
そのSNSは誰に発信しているのか、とか影響されて和田誠好きになったとか言っちゃったよとか、お恥ずかしい限りで。とほほ

いよいよ収集つかなくなってきたので、締めくくろうと思う。

精神年齢の低い、このわたしを許しておくれ。

少々ダウン気味なわたしを、誰か叱ってくれないかしら、順繰りと音楽を探す。

甘過ぎるわたしと、甘やかしてくれる彼。

ごめんね、わたしの好きな人。

どうやって反省しようか考えて帰宅する。
雨が止んでよかったね。お疲れ様でした。

「Slow Banana」
「 Cigarette」
「Day 1」
「ベンガルトラとウイスキー」
「いかれたBABY」
「Girl,Interrupted」

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