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ルヴァン準々決勝・横浜FM戦:荒野CBにポエム待ったなし

ホームでの試合が続くと日記も中3日で書かなければならない。
ただの日記なのに「書かねばならない」などと思ってしまうのだから、選手のみなさんがたの連戦のハードさは如何ばかりかと思う。此方は中3日だから適当な文字量でいいよなってなるけど彼等はそんなパフォーマンスの出し惜しみは当たり前だが出来ないし、しない。

平日ナイターは例によってキックオフに間に合わず、9月になってようやく空気から熱が取れてとっぷりと日が暮れた中ドームへ向かう。
中に入るとなぜか応援の声が聞こえない。静か。不穏…と思ったら相手選手が負傷退場するところだった。開始早々に大変だなあと思ったら開始早々にもう失点していた。早い(驚かない)。

カテ5南から

土曜日の試合とは反対側のカテ5南。仕事人ナイトの日はキックオフ後だと気軽に入り込める席が空いていないくらいになった。前を失礼して席に落ち着き観戦開始。

自分が見始める前に既に売るほどピンチの場面があったらしく(と友に聞いた)、実際見始めてからも「ギャー」という場面が何度もあった。取るべきところで取らないと後で大変なことになる、というのは今季幾度もあったことだけど、それは相手も同じ話だった。

木戸くんがいいな、多少混乱してると思われる場面はあるけど、総じていちいち目を引くプレー。拍手をたくさんもらってた(ので、痛めた腰だかが軽症であってほしい)。
誰かがいなくなってもこうして次に輝く人が現れたら途端に魅入られて、誰かがいなくなったことを忘れてく。サポーターなんてほんとに残酷なもんです(突然どうした)

ハチの同点弾は眼の前だったけど、DFとは思えない、生粋のストライカーのようなシュートだった。「誰の豪快なシュートかと思ったらDFだった得点」の歴代選択肢が増えた。池ちゃんとか進藤とか。

DFとは思えない、の逆に「生粋のCBではないのに」を後半途中から荒野くんが見せてくれた。ハチと交代で入って所謂「わたしたちが思う」CBが誰もいない中で、真ん中に入った荒野くんがどういう守備を見せるのかと思ったらこれがすごくよかった。見ている私はとても心配だったけど、ミシャは荒野(と深井)でこのくらいは出来ると思って出しているんだろうな。それでも最終ラインにスゲさんの前には福森ひとり、はなかなか怖い絵面ではあったけど。

荒野くんと深井さんとの連携は、なんというか、手芸みたいだった。裁縫というか編み物というか、ボールの出し手と受け手が糸と針の関係のようにストレスなく繋がっていて滑らかで、強度もコースもお互い知り尽くしているように、上へ下へ右へ左へ往来していくボールの軌跡が本当に糸のように見えて、蜘蛛の巣が編み上がっていくような、文字通り守備「網」が出来るのを見るみたいな気持ちになった。
勝たなければいけない試合だったのに、それよりこの網が何度も作られる様をずっと見ていたいって思ってしまった。
まあ負けていたらここまでポエムにならなかったと思うので、逆転勝ちは偉大。オガシようやった。

何度怪我をしても戻ってきたら怪我していた期間の長さを忘れさせる、深井さんと宮市さんはこの対戦でもやっぱりそうだった

今年はマリノスとなんの因縁か一年に6回も対戦する。
そのうちホームの3試合は全勝という割とすごい結果になった。ただアウェイでは負けているので残り2つを全部勝たれる完全イーブンの結果はとてもありうる けど それはいやだ。

負けても選手が見えなくなるまでずっと応援をやめなかったマリノスサポーターの歌を聞いていた。それは次の試合が間違いなく熱戦になるだろう予告のようなものだった。こちらの身が引き締まる。

ホームの応援も、土曜日の試合で物足りなかった感じはこの日はなくて(ホームゴール裏だとまた違うのかもしれないけど)、1万人に満たずとも会場に足を運んだ人達の意識は共通していたように思った。総じて昨日の試合はとても美味しゅうございました。モヤモヤする期間があっても1試合で目を輝かせられたらそれで幸せになっちゃう、まったくチョロいサポーターなもんだ。だからこそ27年も続いてるとも言う。


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