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正直な人が好き。

『どんな人が好き?』

そう聞かれたら、私はおそらく『正直な人』と答える。
理由は、私はもともと相手の本質とか本音を意図せず感じ取ってしまう体質で、できるだけありのまま生きてる人(見え方や社会的評価はどうあれ)の方が、中身と現れ方のズレが少なくて安心できるから。

しかし、さまざまな属性のさまざまな立場の人の話を聞いていると、一般的には『正直な人』は、どちらかというと不人気なのだということがわかる。

(普通に好かれる人あるある)
行動力や解決力がある
リーダーシップがある
コミュニケーション力がある
協調性がある
情緒的に安定している
言葉や行動で安心させてくれる
愚痴や批判が少ない
TPOをわきまえた言動
空気が読める
愛嬌やユーモアがある
親切である
求めには素早く応える

(正直な人あるある)
相手の反応を気にしない
思ったことを口にしがち
はっきりシンプルに断る
必要以上に取り繕わない
言い訳をしない
沈黙が多い
マイペース
やりたくないことはやらない
やりたいことはやる
適当な相づちや笑顔がない
相手に無理して合わせない
相手をコントロールしない
余計な気を遣わない
頼りたいときに居なくなる

世の中で求められる人って、周りの人と社会的にうまくやれて、周りの人をある程度寄りかからせてくれる『頼りになる、当てになる』人ってことなのかも。(超私見)

一方で正直な人は、基本的に相手を喜ばそうとか、自分こそが愛されようとか、よく見られようとか、嫌われないようにしようとか、そういう効果を意図した行動が少ない。つまり相手をコントロールしようとする行動が少ない。

そもそも自分自身がコントロールされるのが嫌いだったり、他者の期待に応えることに興味がなかったりするから、他者をコントロールすることにも興味がないって感じ。

私はどうも、そこがど真ん中で好きらしい。自分もそっち寄りだからな。こりゃ、自己愛でもあるな。

あなたはあなたを生き、私は私を生きる。たまたまそれが重なったとしたら素敵だけど、その素敵をずっと続けようとは意図しないし約束もしない。

これって、とても端正な愛だと思うのだけど、世の中的には違う。
今日も明日も10年後も、一貫して期待に応える人や約束できる人に熱い視線が送られる。
(結婚とか仕事なんて、まさに…)

社会的に魅力的な人は、もうどんどん魅力的でいてくださってよいし、たくさんの人に求められてくださって構わないですから。(なぜか上から)

でも、個人的には無愛想な人とか気が利かないと言われる人とか、やりたくないことにはノーと言える人とか、一人で居ることができる人にキュンキュンときめいてしまう。

イタ、イタ、イタ、イター。
キター(・∀・)

希少種の昆虫を見つけたときのような胸の高鳴り。
私の場合は、場にそぐわないタイミングでそういうことがおきるので、表面的には何ごともないように微笑を湛えて社会生活を営む。

しかし、見つけた希少種の昆虫はひっそりマークしておき、彼らがときどきほんのり優しいとき、ときどきほんのり笑っているとき、イヤイヤモードのときに遭遇すると、妙に納得感に満ちた幸せな気分になる。

『この人が優しくするんだから、本当にそうしたいんだろうな』

『この人が笑うんだから、本当に嬉しい気持ちなんだろうな』

『この人がイヤイヤなんだから、もう絶対に覆らないイヤなんだよ』

ある意味、とても信用できる。
社会的動物としては相応に生きづらいこともあろうけど、誰のためでもなくまず自分のために存在するという自分自身への誠意は、どんなときも持ち続けてよいと思う。

そんなことをこねくり回して考えていたら、いつの間にやらコーヒーに虹🌈がかかっていた。

大切なことは、かすかな気配を帯びている。そして真実は、小さな声で語られる。
突然、降りてきた言葉。

うーん、願わくば、かすかなものを拾える人でありたい。

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