第四章新しい出会い #08恋愛相談

今日もまた予備校へ向かう。だいぶこの生活にも慣れてきた。あっという間に2ヶ月が経ち、気付けば6月になっていた。予備校に着くとリョーヤンと会い、いつものように「おはよう〜」と挨拶した後、「ひろちゃん、ちょっといい?」と呼び止められた。

「ひろちゃん、昼空いてる?ちょっと相談があるんだけどいいかな?」「お〜空いてるよ。」「良かった。じゃあまたあとで」「はいよ。」相談か、、なんの相談だろう。勝手にドキドキした。

昼になり、リョーヤンと合流し、駅の方へ向かった。どこに行こうか〜と相談しつつ、浪人生なんてお金がないから良いお店には行けないし、手軽に行くにはやっぱりマック。マックに行くことにした。適度にザワザワしていて相談事を聞くにはちょうどいいと思う。注文を済ませ、ちょっと落ち着いたところで「で、相談って?」と切り出してみた。みんなで話したことはあったけど、こうやって2人だけで話すのは初めてかもしれない。ちょっと緊張、、「マッツンってさ、俺のこと何て言ってる?」「何て言ってるって?」「いや、俺のことどう思ってるかなぁって。」なるほど、、「リョーヤンは、マッツンのことどう思う?」逆に質問してみた。「どうって。いい子だと思うよ。」ちょっと赤くなりながら話す男子ってかわいいな。笑 なるほどそういうことね、めっちゃ好きじゃん、両想いじゃん。勝手に一人で嬉しくなった。ただ、ここでマッツンの想いを勝手にしゃべるのも良くないと思ったので、さりげなく2人の仲を取り持てたらいいなぁと頭をフル回転させた。「なるほど、そういうことね〜」「そういうことってなんだよ。」「いや、マッツンも別にリョーヤンのこと悪く言ってることなんてないよ。リョーヤンがんばれ!ちゃんと想い伝えた方がいいと思う。大丈夫!」とだけ伝えた。あとは、何でもない世間話をして昼休みは楽しく終わった。リョーヤンって帰国子女だし頭良さそうだしクールだからちょっと近寄り難かったけど、話してみると話しやすくていいヤツだな。予備校に戻りながら「ひろちゃんに話してよかったわ。」とリョーヤンが言った。お役に立てて良かったと思うと嬉しかった。同時にキュンとした。こういうことさりげなく言える人っていいよね、、人によるか。とにかく2人がうまくいって欲しい。マッツンにも早く伝えたいけど、どう伝えるかもう少し作戦を練ってからにしよう。

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