八方美猿 2

1.なんとなく今日思い出した言葉

『三島由紀夫は本当に頭がよかった。つまりは、完璧なのである。三島由紀夫のスター性にヒビが入るような問題が生まれるのだとしたら、「その頭のよさにはなんの意味があるの?」という疑問が登場しえた時だけである。三島由紀夫の生きていた時代と社会は、その疑問を登場させなかった。そして、三島由紀夫は死んだ。今となっては、その疑問がたやすく登場しえる。今の人間なら、三島由紀夫の知性に対して、「その頭のよさにはなんの意味があるんですか?」という疑問をたやすく発せられるだろう。その疑問が公然と登場しえてどうなったか? 日本人は、ただバカになっただけである。』

なにか腹が立つことがあったわけではないが、なぜかこの言葉を思い出した。
我々は知性に対する尊崇を失っているのかもしれない。それが良いことか悪いことか、それすらも私には分からない。なぜならそんなことを考えられるだけの知も失われたか、失われつつあるからだ。
ここで「我が国の知の劣化」が進んでいるとするとすべきかどうか、これは難題のようで簡単に答えは出る。知の劣化が進んでいるのではない、日本が知識崇拝の国になっただけではないだろうか。
はっきり言うと、知識があるだけの人間など、いつまでも受験勉強でもしていれば良いだけだ。必要なのは考えることであり、知識を伴い考えることが、本来求められるものではないだろうか。

2.火薬入り空薬莢という凶器と狂気

まず簡潔に一言。沖縄には外からの選挙監視団が必要である。
安倍元首相暗殺事件に次ぎ、ふたたび凶行を起こすつもりであったのだろうか。沖縄県知事選の初日において、自民党の候補が演説する最中、左翼と思われる女性が、米軍が演習で残した銃弾の空薬莢を候補に投げつけた。このような行動自体が、一般の考えからしてどうかしていると思われる。しかしながら、空薬莢には火薬が入っていたというのだ。
静電気なり火花なりがあれば、これは発火しうるのではないだろうか。むしろ発火することを望んで、彼女は空薬莢を投げたのであろう。
さらに恐ろしいことに、沖縄県警は彼女を短時間で釈放した。ことは重大である。しかし私はもはや呆れて口も聞く気になれない。
憲政の常道は暴力による政変を認めない。この事を胸にとどめておきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?