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Side Story: The Second Choice

5月7日 (日)

前日のKuriとの会話でも言っていたように、この頃たぶんやたらと今までの人生を見つめ返すことが多くて、今まで私に好きと伝えてきた人たちのことをよく考えていたんだとおもう。

この頃、SarryはHageが好きなの?もとい、HageはSarryが好きなの?と聞かれることも多くて、「自分ってなんだろう」と疑問を持つことが多かったのかもしれない。

心の中ではまだEくんへの気持ちが清算つけれてないのに、別れたと知った途端駆け寄ってくる一部の男子達や、1番大切に思われたかったはずの人からはそっぽをむかれてしまったことに本当はとても傷ついてた。

Sugarちゃんとこの日交わした会話ではこう聞かれてる。

S: SarryちゃんってHageのこと好きなの?

もしかしてまた、私とHageが裏では付き合ってるとかそんな噂が先輩達の間で立ってるのかと思って動揺した。

やっぱHageってSarryちゃんすきだよね

この口調だと、もう私も流石にまたHageは私を推してること気づいてたし受け入れてたんだろうな。
このところ毎日、いらないメールが携帯に届いてた。
「昨日」はバスケの試合があって、Marioくんの応援兼チームのマネージャーをしにSugarちゃんは同行してたらしい。
確かにこの日、Hageから「今バスケ終わったー」と求めてもない報告メールが来ていた。

なのにさぁーEくんの前だったかもなんだけど
やっぱHageってSarryちゃん好きなんだねw

なんであれ何もかも筒抜けなのが母校らしいというか、不気味だ。

20分くらい?に対するそんなに長かったのかぁーは「すぐに切り上げたつもりだったのに」という落胆の意味が込められているつもりだった

そしてこからがこの記事の本題。
前回のKuriとの会話でもずっと触れている「二番手」について核心に触れられる。

Sugr: でもSarryちゃんはEくんもHageも好きじゃないの?

好きになっても終わっちゃう。
好きになって、付き合うことがあったとしてもその先に「別れ」があるなら意味がないんじゃないかとおもった。

Eくんとよりを戻すのを急いでしまったことをやっぱりずっと悔いていた。また違った形でEくんと繋がっていれただろうし、良きタイミングでまた繋がるチャンスがあったかもしれなかった。けど、それを期待してたことを誰にもいえない。

Sugarちゃんに八つ当たりしてしまって申し訳ない。

簡単に好きと言われたくなかった

きっと、こういうことを日本語で単刀直入にいえるのはSugarちゃんにだけだったとおもう。
それに、この時私が所属する世界はここだけで、私の見て感じることは紛れもない事実だったから。

Hageって結構本気でSarryちゃん好きだとおもうけどなぁー
学年を超えてもバレてるのもすごいけど、Sugarちゃんの何気ない一言がありがたいんだ。
じゃあどうしてFちゃん選んだの?
本当に私のことを最初から好きだったのであればどうしてFちゃんを選んだの?ずっと思ってた疑問だった。

こんなところでこんな初回の出来事を回収するなんて思わなかった。
だけど、たぶん、思い返した時にこの出来事がつっかえてたことに気がついたんだろう。

Sarry: そんなのFちゃんは遊ばれてたの?みたいな
じゃーうちはなに?そんな簡単に諦められるくせに好きって言わないでほしいw
KuriだってShikaだってみんなそーだよ

マッチョだってそーだ!Grade6のときに(とんぼちゃんと)どっちにしようか迷ったんだってーw と先日慰めのようにマッチョから聞かされた話を出して続ける。

KuriはLちゃんとうまくいかなくなると私に来た。そう少なくとも思っていた。
Shikaだって告白してきた時はSちゃんとは絶望的だったから。
みんな誰か本命の「スペア」として私を使う。きっと私が喋りやすくて、ノリがよくて、アプローチしやすいから。
KuriとHageとマッチョがなんと言おうと「好きだった」というのはなんの慰めにもならない。
本当に好きだったのならなんとしてでも戦ってくれればいいんだ。

じゃあEくんは本気だったのかな
意外なところで喜ぶSugarちゃん 笑
Sarryちゃん本性ってか常に素じゃん
でもEくんの目の前で演じてた過去の私のことをSugarちゃんは知らないと思った。

Eくんと2回目に別れた時、普段の自分のままで、強く出たらEくんの反感を買ったことをそう結論づけた。

私(たち)は演じ合わないといけないと。

そして、あの1回目の私を宝物のように見つめるEくんは、その頃MSNの名前に設定していた「篭球✖️勉強✖️and I love you」みたいな名前の通り、たまたま今年は恋愛もしてみたいな、って思ってたタイミングで私が進学してきただけだったんだろう。たまたま、私が選ばれただけだったんだろう。と思うことにしていた。
たぶん、この考えは本当はもうずっと前から、EくんとMSNで最初に話し始めた頃から、そういうことなんだろうなと予想していた。

誰の本命にもならない。
壁にぶち当たった時、ちょっとした失恋をした時、そのタイミングでいつも人は私の存在を思い出す。
ちょっとした傷跡を補う薬のような立場で私はこの小さな社会に存在しているんだと本気で思っていたし、きっとこの考えはしばらくずっと消えることはなかった。
もしかしたら今だって同じ考えを持ってる時があるかもしれない。

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