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入院22日め

 「なんでこんな病気になったんやろ」と母は言う。「しょうがないやん、なってしもたもんは、、、誰にでも可能性あるねんて。」と私。

 母にしてみれば、ずっと父をほぼ一人で看てきた。その肩の荷が降りたか否や、今度は娘の病気。弟が親父が済んだら今度は姉貴の面倒かーと冗談で言ってたのがホントになりつつある。。。

 父は糖尿を患い、年相応(享年91歳)には呆けていたけど、最期の2週間足らずだけ病院にお世話になっただけでずっと家で過ごしていた。私が帰ってきた時はそれなりに世話もしたけど、母のおかげで幸せな老後だったと心から思う。  やれやれ、今はコロナでどこにも行けないけど、行けるようになったら一緒にいろんなところを回ろうと思っていた、のにである。              二人の弟や甥も良く手伝ってはくれているけど、やっぱり女は女同士、話したいこともあるだろうなと思うと本当に申し訳なさで心が締めつけられる。コロナ禍のなかの入院で面会もままならないし。。。

 でもね、今のまま帰ったって足手まといになるだけ、あと少しだけ、あと少しだけ待ってて。



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