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寝る前の短いお話①

ある日、くまが道を歩いていました。
くまがふと足元を見ると、そこに
小さなイモムシがいました。

くまは、イモムシを食べようかと思いましたが、自分は優しいくまなので食べないことにしました。

くまは、両手で優しくイモムシを拾い上げ、自分のお家に連れて帰りました。
木の枝で作った籠に落ち葉を敷き詰めた、手作りの虫かごに、イモムシを入れようとした時、
くまは、拾ったのがイモムシではなく、枝豆だったことに気付きました。

枝豆だったのか。ならば、茹でて食べよう。

くまは鍋を火にかけ、煮えたぎる湯に枝豆をいれようとしました。すると、

「待ってよー。僕はここにいるよー」

枝豆から小さな叫び声が聞こえました。
くまが驚いて枝豆に耳を近づけると、確かに枝豆から声が聞こえます。
くまが枝豆のふさを開くと、中には豆が3つ並んでおり、そのうちの一つの豆から、ちいさいイモムシがこちらを仰ぎ見ていました。

くまはイモムシを食べずに済んで、間一髪。
危なかったねイモムシくん。

おしまい。

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