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いくつになってもオンナな「後家ロード」の住人たち

4月に父が他界し、一人暮らしとなった母(80歳)。
老人の一人暮らしは子どもからしたら「大丈夫?」と常々気にかけるものですが、お隣もそのお隣も、お向かいさんも、みんな女性の一人暮らし。次の角までもう何年も父が唯一の男手でした。かねてからその通りを(ひそかに!)「後家ロード」と呼んでいましたが、母の仲間入りでさらに強固なもの(?)となりました。
 
その後家ロードの住人さんたち、噂なのか本当のことなのか、なかなか艶やかな話題が飛びかっていまして。
「◯◯さんには彼氏がいる」「公園の散歩で知り合ったらしい」なんていうのをみんなで共有済のよう。
ホントなの?と疑いの目を向けると、「彼氏ができてから身ぎれいになった」「一緒にいるところを◯◯さんが見た」と。しかもその彼氏をお隣どうしで取り合ったというのだから、すさまじい。登場人物は全員、80歳以上です。
 
そんな話を耳にしている母ですが(楽しそう)、以前から懇意にしていた方に食事に誘われたそう。食事に誘われた~なんて言うと、それこそ噂の人たちのようですが、父と3人でよく食事に行っていた方。私もよく知っているので、どう聞いても「葬儀や法要のバタバタも落ち着いたでしょう、お疲れさん」という意味での気軽なお誘い(というか、声かけ)。
にもかかわらず、「2人で行って誰かに見られたら・・・」と断ったそう。いやいや、誰も気にしませんから!(噂話がどうやって広がっていくのか、よく分かってるってこと?)
 
四十九日法要で来られたお寺の住職さんに「いつも名前で呼んでくださいますけど、私を名前で呼ぶのは主人だけだったので、苗字で呼んでいただきたいです」と言い出したときには、もう、聞いてるこっちが恥ずかしいわ!!
葬儀の打ち合せからずっと、父のことか母のことか区別するために姓ではなく名前で呼んでくれていると理解していましたので、まさかの発言に住職さんも「分かりやすいように呼んでいますけど・・・」と。
 
後家ロードの面々から受ける影響は少なからず。噂話でも勘違いでも、どんな薬より元気にする効果があったりして。
 
・・・それにしても公園の散歩で知り合えるなんて、すごいコミュ力。いくつになっても楽しく過ごしたいのなら、今のうちに鍛えておかないといけないのかしら?
 


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