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2024年、「生命の時代」が始まる。


2023年はAIによる人類の大変革前夜

2023年は大変革の前夜のような、何か大きな流れが動き出した感覚を感じた方も多いかもしれません。終わるものが終わり、始まるものが始まる。世の中で起こっている出来事を見ても、古い慣習や囚われが少しづつ崩れ始め、より軽やかで自由な意識が芽生え始めた感覚があります。

建築分野でも、MidjourneyとChatGPTを使ったコンペ案が出てきたり、パースも簡単に作れたり、制作活動そのものが、AIによって大きく変わりつつありますね。ChatGPTに質問すれば、何でも答えてくれるし、Midjourneyでは、簡単にイメージを具現化してくれる。時間を掛けて色々と寄り道しながら何かを調べたり、手間暇掛けてイメージ画像を制作するというプロセスが大幅に簡略化できるようになりました。

AIはこの上なく便利ではありますが、それは過去に人間が生み出した多くの情報を組み合わせて作り出されたものであり、過去の産物の集大成のようなもの。そしてそこには、文化的偏見や偏った倫理観、行きすぎた資本主義など、今人類が抱えている問題の基盤となっている思想も含まれている、ということを認識した上で活用していくことが大切だと思います。

2024年以降に見直される人類の価値

そこで問われてくるのは、
「人類だからこそ、生み出せる価値は何なのか」
ということ。

私たち人類の素晴らしさの一つは、生命が作り出す美しさを感じ取る感性を持ち、その美しい生命性を形にしていくことができる点にあるのではないかと思います。形にすることで、生命の輝きが増し、地球全体のエネルギーを高めていくことができる。

そのためには、模倣でもなく、理論の組み立てだけでもなく、内側から出てくる創造性をいかに具現化できるか、生命的な美しさをいかに生み出せるか、が重要になります。

環境活動家のポール・ホーケン氏は、リジェネレーションの重要な概念として、「全ての選択の基準に生命を置くこと」の大切さをうたっています。

お金よりも地位や名誉よりも「生命」が大切にされる時代

私の命が大切にされる時代、人種に関係なく全ての人類の命が大切にされる時代、地球上に暮らす様々な生き物たちの命が大切にされる時代。

私は純粋に、こんな時代に生きたいな、と思います。憎しみや争いではなく、優しさや愛に満ちた日々。人間が地球の生命を破壊するのではなく、地球と共に生命の輝きが増していくような日々。

それは一人一人の「生命的な美的感性」が作り出していくのではないかと思っています。AIなどのテクノロジーを地球の未来にとって、より良いものへと育てていくのも、私たち人類の美的感性であり、それは誰しもが心の中に持っているもの。

2024年は、AIなどのテクノロジーへの依存を加速させるのではなく、人類が持っている生命性を加速させる年にしていきましょう!

AIが作ったBiodynamic Architectureのイメージ


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