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【親と介護と私】繰り返す母の体調不良に、後見人として考えること

長い入院生活をやっと終えて、母が退院してきた。
最初のころは退院できた喜びと、もう入院したくない思いとで、筋力が落ちないように意識して歩いたりしていたから、なかなかよい感じだと思っていたら…。

突然母がぎっくり腰になってしまった。
腰が痛いと寝返りも打てず、立つ、しゃがむなどの動作もいちいち痛いと言う。
私もぎっくり腰になったことがあるから、その辛さはよーくわかる。

いやー、もう次から次へと病気のデパートか!!みたいになっている母だけど、もしまた入院とかになったら……と思うと色々と考えることがある。


私はアルツハイマー型認知症の父の成年後見人なので、父の預金などの財産を管理している。
父との任意後見契約の中に、
「妻がこれまで通り、自分の財産を自由に使えるように。また妻の生活水準を以前と同様に保てるように」
といった内容の項目がある。

娘が管理するようになって、自分の妻がお金のことで肩身の狭い思いをしないようにという父の気持ち。
優しいなぁ、だから私は父が大好きなんだけれども。

なので、母はこれまで通り父の通帳やキャッシュカードを持ち、これまでと同じように引き出して使っていて、母の生活費などはすべて父の財産から賄われている。
当然、医療費や入院費用も含まれる。

今回、母の入院が長引いたことで入院医療費はびっくりする金額になっていた。
それに伴う雑費などの支出もかなりのものになる。

おまけに、母は自分の医療保険に入っていなかった……。
どうも父の保険に一緒に入っていたらしいんだけど、父が元気だったころに2人で話していたという「認知症が進んで病気になった場合は、治療はしない」に基づき、父が施設に入ったあとに保険料がもったいないという理由で解約してしまったらしい。

これを聞いたとき、なにやってんだーー!と本当に思った。
父はともかく、自分のはおいておこうよ!


母は「お金はあの世まで持っていけないからね」と、本当に自由にお金を使う。
相部屋はストレスになるからと個室に入っちゃったりする。
「まだ大丈夫」と思ってるようだけど、父の年金が入ってくるだけでほかの収入なんてないのに、父が元気だったころと同じ金銭感覚なのが本当に怖いと思う。

私は後見人として裁判所に提出する財産状況を定期的に報告しているので、減っていくしかない口座の残高をみていると怖いなと思うんだけど。

そして実は、この感覚の違いで私は母から疑惑を持たれ、いい年をして号泣する、という事件もあったりした。
(この話はまたいずれ)

私が億万長者とかだったら、母が好きにじゃんじゃん使ってても、まぁなくなれば金銭面の面倒を見てあげればいいか、と思えるんだろうけど、退職金もない自営業者なので、そんな余裕はない。


そんなこともあって、母が体調不良を繰り返すと「また入院になったりしないかな……」とドキドキする。
それは、母と私たち子どもの精神衛生上の問題もあるけれど、私はやっぱり、どうしても入院費という現実を考えてしまうのだ。


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