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星空案内人(準案内人)になるまで

2023年12月2日、星空案内人(準案内人)の資格認定証を受け取りました。

皆さんは、「星空案内人」という資格をご存知ですか?
まるで満天の星空を端から端までエスコートしてくれるような、素敵な響きの言葉に思います。

本記事では、星空案内人とはどのような資格なのか、案内人と準案内人では何が違うのかを、資格を取得するまでの実体験をもとに紹介いたします。
星や天文学に興味がある方、星関連の資格が気になっている方の参考になれば嬉しいです。


「星空案内人」とは?

さて、「星空案内人」とはどのような資格なのでしょうか。
星空案内人になるための入門テキストには、下記のように書かれています。

豊富な知識と経験からおいしいワインを選んでくれるソムリエのように、星空や宇宙の楽しみ方を教えてくれるのが「星空案内人」です。

柴田晋平ほか『星空案内人になろう! 〜夜空が教室。やさしい天文学入門』技術評論社、2021年(p.2)

星空案内人としての活動形態は人それぞれで、科学館やプラネタリウムで星座の解説をしたり、小学校や公民館でイベントを企画して星空教室を開いたりしているそうです。
他にも、SNSで活動されている方もよく見かけますし、中には、キャンプ場に望遠鏡を持ち込み、たまたま居合わせた他の宿泊者に星の魅力を語り始める案内人の方もいるそうですよ。

ちなみに、まだまだ半人前の私ですが、1度だけ公民館で行われた小学生向けの星空観察イベントにスタッフとして参加したことがあります。
当日の天気はあいにくの曇りで、空には星が1つも見えない状態だったのですが、薄い雲の向こうにある星を望遠鏡でとらえて子供たちに見せたり、月が見えない代わりに月の写真や月球儀を遠くに置いて望遠鏡を覗かせたりと、どうにかして参加してくれた子供たちを楽しませたいという星のプロたちの強い想いを感じました。

星空案内人になるには

星空案内人になるには、星空案内人の養成講座を受け、所定の単位を取得する必要があります。
養成講座では、星空観察の仕方や天文学の基礎知識、望遠鏡の操作方法、星の文化など、星空案内には欠かせない初歩的なことをまんべんなく学べるため、足りない知識を埋められることはもちろん、自分の好きな分野に気づくこともできます。

ところで、星に関わらず知識のない状態で新しいことを始めるのは緊張しますよね。
私は、養成講座に参加するまで望遠鏡を触ったことがなかったので、望遠鏡操作の実技演習の日はとても緊張していました。しかし、いざ講座が始まってみると、なんと私1人に対して4人の望遠鏡経験者(内2人は講座スタッフ、2人は講座受講生)が望遠鏡の組み立て方から使い方、解体方法までを丁寧に教えてくれたので、落ち着いて機材に触れることができました。
知識に自信のない方や未経験者でも、周りに先生がたくさんいるので安心だということが伝われば嬉しいです。

もっと詳しく知りたい方は、下記リンク先の公式HPをご覧ください。
星空案内人の養成講座の拠点や、各拠点の講座スケジュールなども確認することができます。

星空案内人と準案内人の違い

星空案内人の資格は2段階になっています。

<星空案内人(準案内人)>
資格認定に必要な講座の受講がすべて完了した段階です。
これから星空観測会などに参加して経験を積み、星空案内人を目指します。

<星空案内人>
資格認定に必要な講座の受講に加え、課題レポートの提出や、実際に一般の方に向けて星空案内をする実技試験に合格する必要があります。

上記の通り、星空案内人の前段階である準案内人の資格は、講座に参加するだけで取得することができます。
いきなり実技試験をさせられるわけではありませんので、星空案内人の資格や活動に興味のある方は、まずは講座を受けて準案内人になってみてはいかがでしょうか。

さいごに

星空案内人の養成講座を受けていると、さまざまなタイプの星好きさんに出会います。
星を見て癒されることが好きな人、星の写真を撮ることが好きな人、星座神話が好きな人、星占いが好きな人、望遠鏡が好きな人、天文学や宇宙物理学が好きな人……。
星の楽しみ方に正解はないのだと実感すると、自分も星が好きであることに自信が持てそうです。

それでは、最後までお読みくださりありがとうございました。
本記事が、星空案内人という資格について知る手助けになれば幸いです。

参考

・柴田晋平ほか『星空案内人になろう! 〜夜空が教室。やさしい天文学入門』技術評論社、2021年

※このコンテンツの企画・運営は特定非営利活動法人星のソムリエ機構が関わったものではありません。

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