【怨霊観戦記】第6期V名人 B級月組 式代りりか VS 朝比奈あぽろ


※なにこれ!

 VTuberの将棋大会、V名人戦の観戦記です。観戦記とか初めて書くし、まぁ全局は無理なんで、自分が中継や聞き手担当になった対局や、気になった対局について観戦記を書いていこうと思います。ちなみに私はウォーズ初段なので、将棋の面では適当言ってる可能性があるので鵜呑みにしたら、つらいピヨ……

〇対局情報

対局日:2023年8月8日(火)21:30〜
先手:朝比奈あぽろ
後手:式代りりか
中継:鹿角ほたる
聞き手:美野辺沙羅

・配信アーカイブ

・棋譜


〇対局前

 V棋戦初参戦の朝比奈あぽろさんと、VPLではゴリゴリ攻め麻雀な雀風のりりか先生のカード。りりか先生は居飛車党で、麻雀と同様のかなりの攻め将棋な棋風。あぽろさんはV名人戦初参戦ということで、どういう対局になるのか、注目である。
 あぽろさんは昔にちょっと指していたということで、二歩とか反則はしないようにとのことだった。
 りりか先生は、相手を燃やすのだー!と意気込んでの参戦。りりかパワーなのだ!

〇対局内容

・25手目 ▲4六歩

25手目 ▲4六歩。お、是安流か!?(んなわけない)

 先手のあぽろさんは初手7六歩から、後手のりりかさんも△3四歩と角道を開ける手に▲6六歩と角道を止める進行。先手はノーマル四間飛車の駒組で、後手は居飛車の左銀急戦の駒組。序盤は無難な駒組で進んでいるが、早々に先手が4六歩と突いた手がどうなるか。

・33手目 ▲6五歩

33手目 ▲6五歩。3分30秒ほど考えて、角道を開けて銀を攻める一手。

 後手は△6四銀とは上がらずにすぐに△7五歩と突いた。感想戦でも言っていたが、りりか先生的にはここが少し間違えたところで、6四銀と上がっていれば同歩に同銀と歩を取って攻められるが、本譜は▲同歩、△6四銀、▲7六銀と歩を銀で守られてしまい、歩を取ることが出来なくなってしまった。飛車先の歩を一回突き捨てて、△7二飛と回る手に時間を使っての▲6五歩。先手としては角交換から王手飛車なども見えるような手で、少し先手が良い展開か。

・42手目 ▲2二銀打

42手目 △2二銀打。馬を閉じ込められたが、形勢は互角か。

 2二角成、△同玉は悪いと感じたのか、後手から△7七角成と角を交換していった。▲同桂、△7五銀、▲同銀、△同飛に▲6六角打として飛車香の両取りに角を打って、△7六飛に▲1一角成と進行した。△2二銀打と惜しげもなく銀を打っていき馬を閉じ込めた形になり、▲1二馬と当たりを避けて、▲7七飛成と桂馬を取って、桂香交換で玉形は先手、駒の働きは後手に分があるか。

・54手目 △7九飛打

54手目 △7九飛打。二枚の飛車で攻めていく。

 ▲7八香打に龍を避けて▲7二香成とされるも、後手は△7七角打から飛車を取って、△7九飛打と攻めていく。先手は▲8九歩打として後手は△7二飛成と成香を払った。▲9一とと香を取り、再び△7九龍と入る手に▲8八角打と龍に当てながら2二の角成を狙う手。8六の龍で角を取り、▲同歩に△6八龍と金を取る手。駒割りとしては後手が金得。

・65手目 ▲8二飛打

65手目 ▲8二飛打。後手陣がかなり不安で受けが難しい。

 先手は▲2六香打と玉頭から攻めていく手に、△3一金と寄って▲8二飛打と浮いた金を狙っていった。1二の馬がここに来て効いてきており、後手としては左右からの攻撃で受けるのがかなり苦しいという展開に。△4二金と寄る手に▲4五桂と打たれて、8二の飛車に当てる△5五角打、▲7二飛成、△6二金打と取った金を打ってさらに守りを固める展開に。

・73手目 ▲5三銀打

73手目 ▲5三銀打。かなりごちゃごちゃとした局面に。

 △4一桂打とさらに打ち込みの隙を消す手に、先手は最後の持ち駒であった銀を5一に打って割打ちの銀で攻めていく。4二の金を5二に寄り、▲5三桂成、△同金右、▲6二銀成、△4二金と進行。先手としてはどんどん駒を渡してしまっているため、攻め切りたいがなかなか後手陣が固い。先手の陣形も6八の龍と5五の角がいい位置に居るので、手が付いてしまうと早そうだが。

・81手目(投了図) ▲2三馬

81手目(投了図) ▲2三馬。後手が受け間違ってしまい、ここで投了。

 しかし、先手の打った勝負手の▲1一銀打が決まり手になった。同銀と取ってしまっては2六香が効いているため▲2三馬で詰んでしまうが、後手がこれを見逃してしまい△同銀と取ってしまう。もちろん先手はこれを見逃さずに▲2三馬として、ここで投了となった。

〇本対局の感想

 序盤は少し後手のりりか先生ペースで作戦負けしそうな感じはあったが、どうにか先手のあぽろさんがりりか先生の悪手を上手く咎めて攻め切ることが出来る将棋となったが、結構形勢は両方に振れていたと思う。特に終盤は受け切られていれば後手の反撃が割と厳しそうな局面で、互角の勝負だったと思う。
 あぽろさんはV名人戦デビュー戦で白星をあげて、幸先のいいスタートとなった。オーソドックスな振り飛車から、難しい終盤をしっかりと指し切ったのはなかなかの読みの力だと思う。
 りりか先生としては、全体的にはりりか先生ペースの将棋ではあったが、序盤少し間違ったり終盤受け間違ったりと、要所要所のミスが痛い結果となってしまい、悔しい敗戦となってしまった。


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