【怨霊観戦記】第6期V名人 C級空組 三歩未知 VS 野っ太郎


※なにこれ!

 VTuberの将棋大会、V名人戦の観戦記です。観戦記とか初めて書くし、まぁ全局は無理なんで、自分が中継や聞き手担当になった対局や、気になった対局について観戦記を書いていこうと思います。ちなみに私はウォーズ初段なので、将棋の面では適当言ってる可能性があるので鵜呑みにしたら、つらいピヨ……

〇対局情報

対局日:2023年8月18日(金)21:00〜
先手:三歩未知
後手:野っ太郎
中継:美野辺沙羅
聞き手:keima4

・配信アーカイブ

・棋譜

〇対局前

 野っ太郎さんと三歩未知さんは初対局で、野っ太郎さんは一応の事前研究はしてきた様子。
 三歩未知さんは御存じ真澤千星さんの弟子であり、袖飛車をメインに指している方で前期はイマイチ成績が伸び悩んでいたため今期は勝ち星を挙げていきたいところ。
 野っ太郎さんは未良々さんのVRChat将棋サロンの方でよく将棋を指している方で、袖飛車に対してはあんまり得意とはしていない様子。

〇対局内容

・20手目 △7三銀

20手目 △7三銀。先手袖飛車の後手は角道を開けない工夫。

 野っ太郎さんは対局前からなにやら色々と警戒していたが、本譜は先手の三歩未知さんが▲3六歩の出だしで前評判通りの袖飛車、後手の野っ太郎さんは△8四歩と飛車先を突く居飛車の出だしとなり、相居飛車の将棋となった。後手は角道を開けずに左美濃のように組み、これに対して先手は▲3六飛と飛車を浮いて駒組を進めた。感想戦では角道を開けてこない相手にはこう指すことが多いとのこと。

・29手目 ▲3五銀

29手目 ▲3五銀。先手が形よく進めて後手は少し受けに苦戦しそう。

 先手は端から右銀を上げていき、後手は早繰り銀の形で銀を上げていく。▲2六銀には△2四歩と突いて銀を牽制するも、▲3四歩と突かれて厳しい展開に。△同歩と取り込んでは角がただなので、△3一金と寄って守るも▲3五銀と上がられてしまい、先手の攻めが決まりそうな形に。△3四歩と歩を取る手に▲2四銀と2筋の歩を取り、次の▲2三歩打や▲2二角成が厳しいとみて△8八角成と後手から角を交換していった。

・35手目 ▲6六角打

35手目 ▲6六角打。飛車香両取りが掛かり厳しい。

 △2三歩打と銀を追い返そうとするも、▲6六角打が飛車香の両取りになってかなり厳しい。△8二飛と飛車を逃がす手に、1一には成らず▲3三歩打から攻めていく方を選択。△同桂、▲同銀成、△同銀に▲2五桂打と攻めていく。後手は△5五銀と角の効きの方を消して銀取りを狙い、▲3三桂成、△同玉、▲4五桂、△4二玉、▲3三銀打と進行。この局面は先手に持ち駒が無く、この後に攻めを繋げられるかどうかがターニングポイントとなりそう。

・51手目 ▲6六飛

51手目 ▲6六飛。先手は攻めを繋げられるか。

 一度▲2七飛と回り、2三への飛車成りを見せるも、△6六銀と角を取る手に同飛と対応。△5五角打と飛車香両取りに▲5三銀打と虎の子の銀を打っていき、△6六角、▲5二銀成、△同玉、▲6六歩に後手は冷静に△4二銀と受け、▲7一角と飛車に当てながら5三を狙う角打ちに、△7二飛と避けていく。ここで▲5三金打としたが、ケイマさんの解説ではどこかで4二銀成を入れておきたかったというところとのこと。

・63手目 ▲6二金

63手目 ▲6二金。かなり迫ったが、先手の攻めが切れそうな局面に。

 玉を引く手に▲6三金と迫るも、△同飛、▲同角成、△同玉で先手の持ち駒が飛車のみと攻めが続かなくなってしまい、後手玉を逃がしてしまった形に。先手陣は薄く後手は駒を多く持っているので、後手の反撃がかなり厳しい。▲4二銀成と銀を手持ちにしてなんとか攻めようとするも、飛車銀だけでは流石に追いきれないか。

・78手目(投了図) ▲6九金打

78手目 ▲6九金打。先手は壁銀がたたりしのぎ切れず、後手の勝ちとなった。

 後手は詰みが無いと読んで、△2九飛打と先手陣に攻め込んでいく。受けるなら▲3九銀打だが、それではどうにもならないと思ってか、ギリギリまで時間を使って▲8二飛打と王手をかけていく。しかしやはり△7三玉が捕まらず、▲8五龍と歩を取って上部脱出を図る手も△4九角打と打たれてしまい、▲6八玉、△5九角打、▲6九玉、△5八銀打、▲7九玉、△6九金打で詰みとなった。

〇本対局の感想

 途中までは先手がよさそうだっただけに、攻めきれなかったのは三歩未知さんとしては悔しいところ。感想戦でもやはり中盤でのやり取りが非常非複雑で、その辺りを丁寧に指していればといったところか。
 野っ太郎さんは、一応研究が実った形。角道を開けなかったのが用意してきた袖飛車対策とのことで、中盤は形勢を損ねてしまったが何とか盛り返して、最後はしっかりと詰まし切ったといった。

 結構いい将棋だったので、2人の活躍には要注目。ちなみに三歩未知さん、この時まで自分に妹弟子が出来たということを全く知らず、この配信の雑談で私の口から妹弟子の存在を知ることとなった。


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