【おかつゆうす主催】将棋V初心者大会の観戦記 初日後半戦


※何これ!

 おかつゆうすさんの企画「将棋V初心者大会」の非公式な観戦記です。対局量が多いので、サクッと行きますよサクッと。

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5、蒼藍アオ 対 南蛇井淳

・棋譜

・解説

 先手のアオさんは5筋位取り中飛車を選択。対する後手の南蛇井さんは居飛車で金無双のような形の囲いに。お互い駒組を進めていき、美濃に囲って形よく構える先手に対して、後手は端から角を使っていこうとの構想か。

26手目 △7四歩と桂の活用を目指す

 先に動いたのは先手。7筋の歩を突いて駒をぶつけていく。1歩を手にして高美濃の形に整えてから飛車を7筋に回して、後手は6二に飛車を引き付けてから手損ながらも囲いを組み替えてエルモ囲いに。▲7七桂と跳ねてから▲7五歩打と攻めていったが、飛車先が止まったところを逆用される形で△7六歩と桂を抑えられてしまう。

46手目 △7六歩と反撃をされてしまう

 7筋からのやり取りは結果的にはふんどしの桂が決まってしまい、後手が角得。先手は▲1五歩と端に活路を求めるも思ったような戦果は得られず、この辺りから後手の反撃が始まり、先手は角と銀を損してしまい苦しい展開に。

65手目 ▲5九飛と角に当てるも厳しい局面

 馬で形よく飛車を追われてしまい、先手のエルモ囲いが硬く先手は攻め手に欠く状態に。大駒を失ってしまった先手は何とか銀から手を作っていこうとするが、△4九桂成から美濃囲いが崩されてしまう手と、後手の馬と飛車での攻めかなり厳しく、後手は手堅く攻めていく。

80手目 ▲8四銀成とするも如何せん駒が少ない

 後手が先手玉に迫り、先手は粘ろうとするも駒も無い状態で後手玉にも手が付かない。後手もは一手詰めを何回か見逃すものの、最終的にはしっかりと先手玉を詰ませて後手の勝利となった。

101手目 △4五銀に同玉と取ってしまい、先手の反則負けになる

 序盤は形よく駒組が出来ていた先手のアオさんが少し有利な局面があったが、逆襲が決まってしまってからは終始後手の南蛇井さんペースといった状況で、何とか粘ろうとするも手堅く攻められてしまい、後手が上手く指しまわしたという印象だった。一手詰みは逃してましたけどね!

6、つづきつづ美 対 天使鐘

・棋譜

・解説

 先手のつづ美さんはノーマル四間飛車、後手の天使さんは右四間飛車の、将棋指し的には盛り上がる戦形選択となった。ここで中継陣が「これは知ってるてですね」と絶賛の▲7五歩。△7三歩と突いてからの桂馬跳ねを牽制する一手で、少し後手が攻めずらい形に。

23手目 中継陣驚きの▲7五歩

 駒組を進めて、先に動いたのは後手。角道を開けてから6五歩と突いて、後手から角交換を仕掛けていった。しかし、囲い自体にあまり手を入れてなかったのが災いして、飛車を追われる形で結果的にはお互い龍は作れたものの、後手が金桂損をしてしまう展開に。囲いも先手は美濃囲いと後手は早囲いの形で、形勢は先手有利に。

44手目 △8七飛成と龍を作るも駒損が痛い

 しばらく先手が攻めて、後手が受けるという展開に。先手はさらに駒得を拡大していき攻め手を繰り出していく。先手の龍が取れそうな局面で後手が操作ミスで香を打つ場所がずれてしまったりと、苦しい局面が続くが何とか受け切り、△8五角打と攻防の角を打ってなんとか反撃の糸口をつかもうと先手を取る。

72手目 △8五角打は6三の龍と5八の金を狙った攻防の一手

 先手は一度龍を引き付けて、守りを固めようとするも△5八角成から美濃囲いが崩されてしまい、いったんの逃げ道を広くとろうと先手が上部に手を入れた隙を見逃さず後手が攻めていき、時間がないこともあってうっかり桂馬の効きに飛び込んでしまい先手の反則負けとなってしまった。

83手目 ▲1六玉で反則負け

 後手の天使さんは苦しい局面ながらも何とかかんとか受け切り、一瞬の隙を見逃さず攻め手を繋いだ結果、何とか勝てたという将棋になり、先手のつづ美さんは優勢な局面が多かったためにかなり悔しい反則負けとなってしまった。

7、くまひなた 対 紫花チノ

・棋譜

・解説

 事前から公開していたが、後手のチノさんはアヒル囲いを選択。これに対してくまひなたさんは雁木囲いで対抗していく構え。
……だったが!くまひなたさんがうっかりの▲5六歩で端角が玉に突き刺さってしまい、悔しい反則負けとなってしまった。かなり気を付けていたらしいが、ついついやってしまったとのこと。ある意味では初心者らしい対局となってしまった。

21手目 ▲5六歩で端角の効きが玉に直通してしまい先手の反則負け

8、銀羽アリア 対 藍上桜華

・棋譜

・解説

 アリアさんがしょっぱな飛車を振らずに玉を上げてしまうというミスをしてしまったが、戦形は先手のアリアさんが四間飛車、後手の桜華さんが三間飛車という相振り飛車に。先手は金無双、後手が穴熊に囲う展開となり、お互い駒組を進めていった。

28手目 △1四歩の局面

 先に駒をぶつけていったのは先手。▲6四歩から歩を交換して、銀を上げて6筋を狙う構えに対して、後手は6二飛と回り手厚く受ける。▲8六角と出る手にも△3一角と受けて、お互いに難しい駆け引きをする局面に。ホントに初心者か?という指し手が続く。

44手目 △3三桂と先手の玉頭にプレッシャーをかけていく

 ▲6四歩と打つも、銀では取れないためあえなく銀引き。なかなか攻めあぐねる先手に対して、後手は着々と1筋2筋に飛車を回る準備をして、先手が▲1七桂と跳ねた瞬間に△1五歩と歩を突いて、後手が端から攻めていく展開に。

56手目 △1五歩の局面。後手の方が若干有利か

 端から攻められるも先手もしっかりと対応して、突破は指せずに桂香交換で局面を納めて、ここで下段飛車が効いてくる。2筋に回して受けつつ逆襲を狙う構え。後手は歩と桂馬を受かって2筋を突破しようとするも、逆に2筋が厚くなってしまい、3筋からも攻めて活路を求めていく。これが受けの難しい局面で先手が受け間違ってしまい、3筋の突破を許してしまう。

80手目 △3六歩で先手はかなり苦しい局面に

 ▲3七歩打、△同歩成、▲同金、△3六歩打で次の△3七歩成が受からず、先手は龍を作られて飛車を取られてしまい玉を追い回される展開に。何とか受けようと粘るもじっくりじっくりと包囲網が狭められていき、110手目の金打で詰んでしまい、後手の勝ちとなった。

110手目 △4五金打で後手の勝ちとなった

 アリアさんの方に序盤ちょっとミスがあったものの、中盤までは互角でかなりいい勝負だった。アリアさんが受け間違ってそこから崩れてしまったが、かなり難しい局面でこれを指し切った桜華さんも流石といったところで、無理攻めを通した後手の勝利という将棋となった。

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