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題名 「忘れないで」

この地を踏み締めたら
歩いていく我が道へ
偶然を辿りながら
必然を追いかけ
一度きりの夢を生きていく。
いつかは自分を忘れ
記憶の中から
消え去る時が訪れる。
躊躇いの怖さに
心を突く淋しさと
安堵を抱く胸の奥。
さまざまな思いを抱きながら
その日がやってくるまでは
自分と束の間を過ごし
限りある思いを張り巡らす。
最期に辿り着く場所で
心から望むものは
これまでを積み重ねた
今に繋がるすべての記憶。
人としての善悪を身に纏い
どちらへも揺れる感情の証。
それを映しながら 
人らしく終える道を思い
忘れぬままの心を胸に
旅立ちながら自分を閉じる。

         紗羅

最期はすべての自分を受け入れたい。

人として生きながら
さまざまな感情が取り巻く中で

善悪の間に立ち
真実を告げ、嘘をつき
葛藤しながら自分は世へ出ていく。

一筋縄ではいかない人生が待ち

その思いと並行して
夢を持ち、言葉を並べたりしながら
それに惹かれていき

夢と現実の狭間で思いを膨らませ
夢を見ては現実に戻される。

いかに地へ足を付けて
自分と寄り添い共に動いていけるか…

問われる日々を送りながら

迷い惑わされ
その人が持つ性質を軸に
舵は右へ左へと進み

いつだって自分は試され
誰かと何かに向き合えば
さらに試されていく。

その度に人が持つ
喜怒哀楽の感情は波を打ち

自分へ向け
誰かや何かに向けて
その在り方に直面する。

夢ばかり見ていられないし
綺麗なことばかり並べていられない

思うようにならないことや
どうにもならないことも
たくさんある中

すべてが自分に委ねられた
現実を生きている。

笑いある道を望み
最期へ辿り着くには

不安や不満
戸惑いや葛藤
苦しみや切なさ 
悲しみや孤独
怒りや悔しさ…

一つ一つ乗り越えていかないと
笑顔の姿があっても
仮面が被さり
自分と誰かに偽りが届く。

苦境に立たされた時
醜い自分が現れても
それは自分であり
そこから打破するのも自分。

その自分を受け入れようと
客観的な視点を持つのは
難解であって課題が重なり

生きることは
それだけ険しく
でもそれが人の道。

この文章を書いている自分は人であり
最期まで変わることはない。

過ごしていくすべての感情は
自分と誰かを思う心に繋がり

それは日々の出来事が教えてくれた。

最期まで忘れずにいよう
そう思いながら
やって来る今日を生きていく。

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