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「伝わる!」動画の作り方 文字は読ませるな。

テレビを真似する必要はない

あなたは動画にテロップ(文字)を入れていますか?
そして、その文字は
動画を見ている人のことを
考えて入れていますか?


と、いうのは…。


テレビの真似をするのが
カッコいいと思うのか、

「サイドタイトル」
「重要なこと」
「出演者の話すこと」

これを全部いっしょに出してしまう動画を
目にしたからです。


ただでさえ、動画は
出演者の顔、髪型、顔色、衣装など
短時間に認識できる情報量をもっています。


そこに、
「サイドタイトル」、
「重要なこと」
「出演者の話していること」
これがいっぺんに出ると、
文字を読むのも、途中で嫌になります。


文字は重要なことを強調する道具。
動画情報の1部なのです。


だから、文字は読ませるのではなく
「見せる」、
「認識させる」ことが重要です。


人間が1秒に判読できるのは4文字

たとえば、外国映画。
最近でこそ吹替版が大きくなりましたが
翻訳字幕もまだまだ健在です。


日本語字幕は
5秒で10文字2行以内という
ルールがあります。


大きな理由は
「人間が1秒に判読できるのは4文字」
ということから来ています。


ですから直訳すると長くなってしまうので、
意訳して、観ているひとが
瞬時に理解する工夫なのです。


一例として、わたしが手掛けた
ビゼー作曲の歌劇《カルメン》の「闘牛士の歌」です。

誰もが1度は聴いたことのある曲です。
第2幕でカルメンを巡り
やがて兵士ドン・ホセの恋仇となる
闘牛士のエスカミリオが酒場に集まった客たちの前で
歌い出す歌です。


字幕を見比べてください。
下が直訳の字幕です。

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次は意訳して、文字を少なくした字幕です。

スクリーンショット 2022-07-13 11.31.10

いかがでしょう?
ひと目で理解できるでしょう。

ニュースの見出しは最大16文字


テレビニュースも
見出し文字は最大13文字から16文字。
見出しが瞬時に目に飛び込んでくることが
わかります。

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さらに、文字数が多くなる場合は
短くするための省略や言い換え、
記号や絵文字などを使って工夫しています。


一例として
●ゴールデンウィーク→GW
●クライマックスシリーズ→CS
●vs.阪神タイガース→虎狩り
●ゴールデンボンバー→金爆
●消費者物価指数 前年同月比2.5%の上昇 
  →消費者物価指数 前年同月比2.5%⬆

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テレビ番組にサイドタイトルが出っぱなしの理由

でも、テレビの情報番組は
「ポイント」や「出演者の話すこと」
以外に「サイドタイトル」出っぱなしじゃない?

そう思う方もいるでしょう。

テレビ番組は、途中から観る人がいること、
そして何らかの作業をして観ている人を
前提に作られています。


1時間番組なら、
3分経過したところから見る人もいれば、
終盤45分から見る人もいます。



CMの途中から見る人もいます。

なので、どこから見ても
「今何をやっているか」を知らせるために
サイドタイトルを入れるのです。


人は、「今何をやっているか」を認識すると
サイドタイトルが気にならなくなるのです。

YouTubeは文字は少なめでいい


YouTubeの場合、
途中から見る人はあまりいません。


話をすぐ聞きたいから
タイトルも必要がないくらいです。


途中から見る人がいたとしても、
その動画が気になって
以前観た場所を飛ばして「見たい」という人だけです。


極端な話。
出演者の話し方が説得力があり
上手であれば、
テロップは全く必要のないこともあります。


特にイヤホンをしながら
スマホで見る人にとって
多すぎる文字情報は見る気を削ぎます。



あなたが、YouTube動画を制作し、
アップするなら、
テレビ番組のマネをする必要はありません。
文字数と文字を出すことで意味がつかめるか、
よく考えてみましょう。


それから、先程字幕の例に出した動画が
気になる方は下記をクリックしてごらんください。





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