見出し画像

特定非営利活動法人古典落語を守る会_活動発表会を開催しました

市民活動サポートセンターのあんbeです。

去る10月28日、10月サポートセンターの日を開催し、非常にご好評のうちに終えることができました。
今回は特定非営利活動法人古典落語を守る会副理事長 奥村氏、サポートセンター相談員 野口氏にご登壇いただき、法人の活動内容や古典落語の魅力について発表いただきましたので、その様子をご報告します。

古典落語とは…

落語とは“落ちのある噺”で、特に古典落語は江戸時代の後期から明治時代にかけて基礎が出来上がったと言われているもので、近代に作られた落語は新作落語と呼ばれます。武士等も出てくることがありますが、多くは庶民を題材としており、クスクス笑える滑稽な話を題材としたものが多く、歌舞伎や他の芸能と比べて庶民的な文化です。 

古典落語を守る会と北九州市民寄席

北九州市民寄席は1971年、北九州で一流の落語に触れる機会を作ろうと、株式会社北九州市民文化センターの椛島社長が今は亡き小さん師匠から独演会を勧められたことから立ち上げられ、これまで200回を超える公演が開催されてきました
「40年続けてきたのも笑いが好きだから。古典の継承とかそんな理屈は後からです。本物の芸を生で皆様に味わっていただきたい」と椛島社長は語っていたそうです。 

法人の形態は違いますが、こうした想いから始まる活動はNPOにも通じるところがありますね。 

今でこそ落語家をテレビで見る機会が増えてきましたが、古典落語を守る会を設立した2014年当時は下火になっていたそうです。市民寄席を守りたい、との想いからこの文化を続けていこうとNPO法人の立ち上げを行ったとのことです。 

古典落語を守る会は、年4~5回の市民寄席の開催を通じて、ファンとの交流機会の創出、次世代ファンの育成、次世代噺家のチャンス拡大に取り組んでいます。 

落語の基本

落語はマクラ→本題→オチで構成される、座ったままの一人芸です。扇子と手拭いのみを小道具としてあらゆる情景を身振り手振り口振りだけで表現していきます。閉じた扇子を箸に見立てて蕎麦をすする姿は有名でイメージが付きやすいですかね。

一人で話しているはずなのに、目を閉じるとそこに何人もいるように聞こえ、声色だけでなく、掛け合いの間など聞いていて混乱しない、これぞ達人芸なんでしょうね。

本題に関連する時事ネタや開催地の土地ネタ等を交えて会場を盛り上げつつ、一流の噺家の高座は気付いたら本題に入っているなんてことも多いそう。
噺家によってアレンジが違うため、同じ題材でも違って聞こえ、何度通っても飽きないとのことです。

また、奥村さんが一番熱く語っていたのは、「時空を超える」という点でした。
さっきまで現代の身近な話をしていたのに、次の言葉では江戸の話に。江戸にいたはずが、次のシーンでは九州。言葉一つで時間・空間を超えるとのこと。

こうした表現も聞き手の想像力の賜物。想像力次第で落語は何倍にも楽しくなるそうです。

落語の魅力(番外編)

寄席の入り口には太鼓を叩いている人がいて、叩くタイミングで一番太鼓、二番太鼓、最後の追い出しと呼ばれるそうです。開場のときの一番太鼓は「どんとこい、金持ってこい」、閉場のときの追い出しは「でてけ、会場は空」という言葉を太鼓で表現しているとのこと。そう思って太鼓を聞いてみると、もうそのようにしか聞こえません!ネットに動画がたくさんあるので、一度検索してみてください。面白いですよ~ 

また、出囃子と呼ばれる、噺家が高座へ向かうときの演奏は師匠によって決まっているそうです。
出囃子だけでこれから誰が喋るかがわかるとか。
プロ野球なんかも一流の選手には自分だけの応援歌があるなぁ~なんて思いました。 

野口さんの落語

今回のテーマは落語でしたので、やはり落語が聞けるのではないかと期待して来る方もいらっしゃる。しかし、どうしてなかなか。落語が出来る人なぞそうそうおらず、どのように発表会を実りのあるものにしようかと思案していたところ、身近なところに救世主はいました…!
古典落語を守る会と野口さんとのコラボが直前に決定!
なかなか当日の次第が決まらず、参加を見送った方もいたかと思うと残念です。 

私の反省はさておき、野口さんが披露した落語を触りの小噺だけご紹介!ところどころ音声が聞き取りづらいところがありますが、ぜひお聞きください!

いかがでしたか?これはほんの序の口。ここから尻上がりに熱を帯び、気付けば会場スタッフ含めて20数名、時間を忘れて聞き惚れていました!

野口さんは毎月第1土曜日 14:00~17:00、第3土曜日17:00~20:00、サポートセンターで専門相談員として従事いただいています。
第3土曜は朗読会を開催しています。題材は落語ではないかもしれませんが、野口さんの『語り』に触れたい方は是非ご来館ください。 

北九州市民には文化にお金を支払う感覚がない?

奥村さんは北九州市民が文化にお金を支払う感覚が無いと言われることがあるそうです。参加者がグループに分かれ、このテーマについてディスカッションしました。

この日来られた参加者は意識が高いのか、“そんなことないのでは?”という意見が多い印象でしたが、一方で支払う感覚が無い、もしくは自分の周囲にもそのような空気を感じる、といったご意見もありました。

かく言う私はあまりチケット等を買う習慣がありません。譲ってもらったり、義理で買わされたり()するのが専らです。北九州市民が、というより日本全体としてそんな感じじゃないかなぁと思ったりします。

皆さんはいかがでしょうか?
また、北九州で「文化」を広げていくにはどうすれば良いでしょうか?

賛助会員募集中!

特定非営利活動法人古典落語を守る会は賛助会員を募集しています。入会には下記の年会費がかかりますが、市民寄席定例会1回につき、事前予約すると本人と他1名に限り前売り価格から800円の割引を受けることができます。市民寄席は年4回以上開催する予定とのことですので、全部観に行けば会費がペイされてしまうという破格の値段設定です。
この機会に是非入会のご検討を!
団体会員にも特典があるそうなので、詳しくは古典落語を守る会へお問い合わせください。

  • 賛助会員(個人) 年会費 3,000円

  • 賛助会員(団体) 年会費 一口10,000円

さいごに

北九州市民寄席は次回、12月18日(日)に開催されます。落語はやっぱり生が一番!
文化の秋、落語を見たことない方も是非!一度!生で!見て触れていただき、あわせて古典落語を守る会も応援いただければ幸いです。

あんbe

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?