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💭どこかの街の、架空の思い出たち💭

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短編小説や詩などを載せています。
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2020年2月の記事一覧

ねえ、この世界では、枕についた涙の跡は消えないんだ。どんなに洗っても、どんなにこすっても、ずっとずっとそこに跡を残し続けるんだ。だからほら。いつかのきみと一緒に目を閉じる夜も、なんだかムードがあっていいんじゃないかな。

懐かしい香りに、懐かしい音色、懐かしい景色。それに、長いまつ毛。それらをもう一度すべて揃えられたら、あのころのわたしに戻って、またあなたと同じ空間にいられるのかな。黒鍵を撫でる長い指に見惚れながら、お互い他愛もない話をした時間に。…なんて考えてしまうわたしはきっとおばかさんだね。