海原雄山じゃなくても、ゆずれないことはある
世の中には、美食家と呼ばれる人たちが確かに存在するようです。
私は食いしん坊ではあっても美食家ではないので、地鶏とブロイラーの区別もつかないのです。
例えばコーヒー。
豆からこだわる人は多いけれど、私はコンビニのコーヒーで十分美味しいと思うし、家ではコーヒーメーカーを使っているけど、面倒なので豆はすでに挽いてあるものを買っています。
野菜やお肉は、一応国産のものを優先的に購入します。でも、それは味が良いからというより、日本の農業や畜産業を応援したいから、という気持ち。
もし欲しいものがなければ、輸入品を買ってしまうこともあります。
調味料だけは良いものを使う、というパターンもよく聞きます。
けれど、私は、よくコマーシャルで宣伝してるような大手メーカーの商品を買っています。
とりあえずこれ、というような感じで。
(たまに、背伸びしてオーガニックのものを買ったりもするけど、お値段的にずっとは続きません、、)
ひとつだけ好きなものがあるとすれば、地元企業の「延命酢」というお酢。友人から教えてもらったのだけど、自然な甘さで、とても美味しい。
何より縁起の良いネーミングが好き。
要するに、ほとんど好き嫌いもなくて、しなびた野菜でさえもったいなくて、意地でも食べようとする、それが私。
そんなわたしですが、ひとつだけ譲れないことがあることに、最近気付きました。
それは、米。ごはんですよ。(のりではない)
ご飯だけは、炊きてたのホカホカでないと嫌なんです。時間がたって、少しでも硬くなっていたりすると、食べたくなくなります。炊飯器の釜の下の方にある、カピカピした固まりはもちろん許せません。
思い出してみると、私は子どもの頃からホカホカご飯が大好きでした。おかずは何もいらなくて、ご飯だけ食べるのが好きな、ちょっと変な子どもでした。
炊き立てのご飯から立ち上る香りが好き、ご飯の柔らかさと甘みを噛み締める瞬間が幸せ。
流石に今はご飯だけで食べるのはちょっと、、と思うけれど、ごはん党ホカホカ派閥があったら、代表になれると思う。(そんな派閥あるか)
それくらい今もホカホカご飯が好きなんです。
対して、私の夫は、ごはん党冷やごはん派閥なので、私からするとよくそんなもの(←米に失礼)食べれるなぁ、と思ってしまいます。
もちろん彼は、派閥をつくるほど冷やご飯が好きなわけではないけど、ご飯が冷えていても全く気にしないタイプなのは確かです。
最近は、ご飯のデンプンが冷えて変化した「レジスタントスターチ」という成分が、通常のデンプンより血糖値の上昇が緩やかで、肥満予防の効果もあると話題になっています。
でも、そんなことぐらいで私のホカホカご飯への愛は揺るがない。ホカホカご飯に、生卵と醤油、あるいは納豆をのせてかき込む時の幸せは、なにものにも変えがたいのだ!(力説)
美食家でも偏食でもない私が、どうしてもご飯にこだわりがあるように、きっと誰もが、食に対する風変わりなこだわりをお持ちではないでしょうか。
それは他の人には理解されにくいことかもしれませんが、その人をその人たらしめる大事な要素なのだと思います。
そう考えると、家族、そして自分のめんどくさい好き嫌いも、個性なのかもしれない、と思えてきます。
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