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人気の4階角部屋

「表現し難いものを、どうしても表現しなければならない時」 
というのは存在する。例えば「個性派俳優」なんて言葉がある。あれは「俳優は美形である」との前提を元に、当てはまらない人を誰でも彼でもそう表現する節がある。

私が住んでいる賃貸マンションの話をする。よく謳い文句が付いているが、今借りている部屋のそれは「人気の4階角部屋」だった。その時こう思った。

苦しい謳い文句だな…(^_^;)

角部屋というのは良い。しかし、そのマンションは4階建てだ。よってエレベーターがない。そして京都の夏は暑い。1階分上がるにつれ変化を感じる。加えてWi−Fiが無料だが、周りに高い建物があって通信が遮られることがある。

もっとツッコんで良いだろうか。向かいの部屋は以前、「非常用物置部屋」になっていた。しかし鍵が掛かっている。一体何が入っていて、どういう状況で使うのだろう。謎だ。住んでから暫くすると、そこは賃貸部屋となり人が入居した。どのあたりに魅力を感じたのか分からないが、今も空き部屋にはなっていない。ちなみに私が今も住んでいる理由は

①スーパーや病院が近い
②職場に近い
③値段が安い

からだ。間違っても「4階だから」ではない。過去に2回程シェアハウスをしたことがあるが、このマンション(一人暮らし)が一番長い。初めて契約更新もした。いつまで住むかは分からないが、他にもネタになりそうなエピソードの多い面白いマンションだと思っている。むしろそっちを押し出したらどうかと一瞬思ったが、割とマイナスエピソードも含むので無理だとすぐに思い直した。それも含めて味と言うか、「住めば都」なのかもしれない。

やはり「物事の良さ」を限られた文字数で表現するには、無理がある。

「人気の4階角部屋」は、考えた人の苦肉の策だったに違いない。(やっつけ感がなくもないけど) 人や物を表現するって、場合によって凄く難しいとつくづく思う。




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