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もう春だけど…

すっかり春の気配が漂う今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

2月6日に起きた、トルコ・シリア大地震。
1ヶ月経った今でもまだまだ混乱の最中にあり、引き続き支援を必要としています。あの地域の2月はとても寒く、夜になると氷点下になります。そもそもあの地域は以前から治安が悪い。その上にマグニチュード7を超える大地震が起きた。追い打ちをかける様な出来事に「神様なんていない…」と思ってしまいそうです。

そんな中、日本初のアイテム「カイロ」が活躍したことがTVで報道されました。カイロはどのような仕組みになっているかというと。鉄(Fe)は空気中の酸素(O)と反応して酸化になる。この化学反応が起こるときに出る熱を利用している。(だから早く温まりたい時に振るんですね) 学生の時習いました。鉄の酸化というとサビ等マイナスイメージもありますが、これをプラスに利用している。

被災者の方は「こんな便利なものがあったのか!」と思ったそうです。私達日本人にとっては当たり前のことが、場所が変われば驚きに受け止められるようです。
地震と言えば、2011年3月に起きた東日本大震災。もう12年になるんですね。奇しくも同じ頃、一党独裁が続くシリアで大規模な民主化要求運動が発生。いわゆる2011年から中東・北アフリカ地域の各国で本格化した民主化運動「アラブの春」です。

しかし、シリアに春は訪れなかった

(もっと言うならアラブ全体にも来なかった)
シリアでは内戦が勃発し、非常に治安の悪い国になって難民が多数発生してしまった。そこで隣国であるトルコが、大規模な難民の受け入れをしました。

大災害が起きた時の、日本と難民を受け入れた国の違い。例えば物資が足りないため盗人が発生すると、それがシリア人だと決めつけられてしまう。「難民ヘイト」による凄惨な集団暴行が起きてしまうのです。一時は危険なため、海外の支援隊が救助活動を停止したほど。
日本でも東日本大震災が起きた時、他府県に移住したら差別を受けたなんてことがありました。でもそれとはレベルが違い過ぎる。

「アラブの春」は失敗に終わり、唯一の成功国であるチュニジアも現在は民主主義が揺らいでいます。シリアやアラブ諸国が温もりのある平和な国になるには、本当の春が来るにはまだまだ時間が掛かるようです…



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